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2020.04.28

国内アパレルブランドのマスク販売・寄付まとめ(随時更新)

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、国内のファッション関連企業がマスクの生産・販売へ参入する事例が増えています。 最新の事例を紹介します。(5月18日更新)

 

バッグブランド「ILEMER(イルメール)」が子供用布マスクの生産開始及び無料配布

 

 新型コロナウイルスの感染拡大により、子供用のマスク不足は深刻さを増しており、この状況を受け、スタジオアタオの傘下のバッグブランド、「ILEMER(イルメール)」が、提携工場にて子供用布マスクの生産を開始し、国内及び海外の学校、病院などの施設を中心に6月上旬より10万枚を目標に無料配布します。まずは神戸市内の幼稚園及び小学校に配布する予定です。

 

 マスクには、抗菌よりも菌に対する抑制効果の高い「制菌」加工(※1)を施してある、SEKマーク(※2)を取得している素材を使用。この制菌効果は繰り返して洗濯をしても、長く維持することができます。また、無機質なマスクにキャラクターがあることにより子供にマスクをつける楽しさと癒しを与え、耳かけには負担が少ない伸縮性の高いソフトな生地を採用しました。

 

※1 抗菌の上をいく制菌とは

〇 抗菌・・・付着した菌の増殖を抑える。

〇 制菌・・・付着した菌を減少させる。

※2 SEKマークとは、一般社団法人繊維評価技術協議会が実施する認証制度(業界自主基準)です。

 

「ILEMER(イルメール)」の公式ページ:https://www.ilemer.jp/

女性下着ブランド「グラモア」が展開するオリジナルガーゼマスク

 福井の下着メーカーのイーゲートが展開するブランド「グラモア」がオリジナルのガーゼマスクの販売を開始。耳紐部分は柔らかなゴム仕様で、耳が痛くなりにくく、洗濯機で洗って利用可、肌に優しい綿100%のガーゼマスクとなっています。さらに、福井の高度な染色技術「ナノアグア加工」を施し、抗菌・消臭などに有効とされているナノ銀イオンを生地に吸着しています。

 

価格:本体価格:1,200円 + 消費税:120円
ECサイト:https://www.glamore.jp/fs/glamore/ft0229

女性下着ブランド「Chut! INTIMATES」のオリジナルのフェイスマスク

 女性下着ブランドの「Chut! INTIMATES」がオリジナルのフェイスマスクの販売を開始。洗い替えに便利な同色の2枚セットで、使いやすい2色のバリエーションになっています。肌側はファンデーションなどのメイク汚れがついても目立ちにくい「ヌードベージュ」カラー。綿100%の素材を使用。その他、同ECサイトでは、DIYマスクなどの特集も公開しています。

 

価格:¥990(税込)

ECサイト:https://www.chut-intimates.com/c/facemask/C900ZA4250SB

水着ブランド「PEAK&PINE」のUVカットマスク

 ミューラーンが展開する水着ブランドの「PEAK&PINE」が、水着素材を使ったUVカットマスクの販売を開始。柔らかい伸縮性のある水着の生地は、伸縮性も抜群で様々な顔に立体フィット。洗って繰り返し使え経済的です。カラーバリエーションやサイズも豊富で、内側にはポケットもついているためフィルターやガーゼなどを挟んでの使用も可能です。紫外線防止指数最高レベルのUPF50+UVカット機能が付いた水着の生地を使用している為日中にはUVカットの役割もあります。

 

価格: 5枚セット 4,400円(税込)

ECサイト:https://www.peakpine.com/i/masuku

女性下着メーカー「島崎」が地元小中学生用布マスク8,300枚を寄贈

写真(左)マスクの贈呈式

(島崎提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に協力するため、Fleep(フリープ)を展開する女性下着メーカーの「島崎」が工場所在地の岩手県陸前高田市の小中学生用布マスク3,300枚を寄贈し、今後5月末までに本社所在地の埼玉県秩父市へ同じく小中学生用布マスク5,000枚を寄贈します。抗ウィルス機能繊維加工技術を駆使した生地を使用した、洗濯の耐久性にも優れたマスクで、陸前高田市の工場で製造しています。現在は地元自治体の向けの生産を優先しているため、販売は行っていません。

 

ECサイト:https://www.fleep-webshop.com/

佐藤繊維の「抗菌+洗える和紙ニットマスク」

写真(左)第1弾で発売したスマートタイプのマスク。白とネイビーのほかに、追加色展開はECサイト、ギアの店頭で購入可能

 

 

写真(右)第2弾のスクエアタイプのマスク。素材や編みのこだわりは第1弾と共通、白ネイビーの2色展開

 

 紡績ニットメーカーの「佐藤繊維」が和紙糸を使用したマスクの予約販売を同社のECサイト「Cross it off(クロスイットオフ)」、「GEA(ギア)」、及び同社のセレクトショップ「GEA」で開始。和紙素材は、通気性と速乾性に優れ、湿度の高い日本には適した素材です。更に今回マスクに使用した和紙糸には天然成分を付与し、抗菌、保湿効果を高めています。

 

 無縫製編機で編むことで縫い代がなく肌あたりが快適。内側にはポケットが付いており、そのポケット部分に抗菌性が非常に高い銅シートを装着しています。強力な抗菌作用を持つ銅の特性に着目し、同社が特製銅シートを開発しました。銅化合物のコーティングを施した糸を使用し、それを天竺編みと呼ばれる薄く仕上がる手法を用いることでシート装着時にもストレスを軽減する作りとなっています。このコーティングに用いられた銅化合物は細菌類の増殖を防ぐ力を持っており、また菌の繁殖を食い止めることでイヤな匂いの発生を防ぐ防臭効果も持ち合わせており、繰り返し洗ってもその効果は持続します。

 

価格:本体 2,970円(税込)

 

Cross it off公式ECサイト:https://shop.mkyoko.com/fs/crossitoff/c/item

GEA 公式ECサイト:https://www.gea.yamagata.jp/fs/geayamagata/gd2866

まとめ

 国内のマスクの供給量が不足している中、今回取り上げた事例を含めて、自社の生産体制を調整し、マスクの生産に注力するアパレル関連の企業が増えています。また下着メーカー「島崎」のように、学校や自治体に寄付する取り組みも見られました。

 

 女性下着メーカーの「イーゲート」からは、「今回のコロナウィルス問題で、マスク生産を通し、何かできないかと模索していたところに、もともと付き合いのあった福井市内の取引先や、子会社の工場で、制菌や消臭に効果のある銀ナノイオン加工を施したマスクが、地元福井で大至急の一貫生産が行うことができました。」とコメントしています。

 

 各社、営業停止などある中、自社でできる取り組みを模索し、実践している状況です。

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