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2020.01.24

「ファッション×ヘルスケアにCBDが選ばれる時代が来るか」 COSME Week【東京】 第8回[国際]化粧品展【東京】-COSME TOKYO 2020-

written by 小川祐佳(AIR編集部)

第8回[国際]化粧品展【東京】-COSME TOKYO 2020会場の様子

 今アメリカを中心に大ブームとなっており、日本でも注目度が集まる、大麻草成分の一つで自然療法に活用されている「CBD」。健康志向やウェルネス意識の高まりを受け、アパレルブランドでもスキンケアやヘルスケア商品を取り扱い、顧客に対してライフスタイルをトータルで提案する流れが出てきています。そのラインナップの一つとして、今アメリカでは、専門店をからアパレルブランドまで幅広く、CBD製品を取り扱う店が増えてきました。今回は、そんな今話題のCBDについて、スキンケア商品を中心に、いち早く日本マーケットでの展開を進めようとしている出展2ブランドをピックアップして紹介します。

CBDとは?

 Cannabidiol(カンナビジオール)の略で、大麻草の天然有効成分の一つです。一般的な大麻の反応として知られる、精神かく乱作用を引き起こす成分とは抽出部分が異なり、CBDには、様々な薬理効果や効能が実証されています。たとえば、心身のリラックス効果、不安・ストレス・不眠の解消、さらには、けいれん、炎症の緩和やがん細胞の成長の抑制に作用するともいわれています。CBDは、人の全身に本来備わっている、ECS(エンド・カンナビノイド・システム)とよばれる身体調節機能に直接働きかけ、心身の働きのバランスを正常に整える働きをします。薬のような副作用はないことから、日ごろの健康管理はもとより、薬や病院に頼らない「自然療法」といったセルフメディケーションの分野において今大注目を浴びています。アメリカでのその広がりは幅広く、インナーケアを重要視するヨガやメディテーションをはじめ、大麻草の成分の中では唯一、禁止薬物リストから除外されていることから、アスリートが使用する実例などもあります。

 

 2018年、世界保健機構(WHO)によって、CBDの身体リスクへの安全性を認める公式発表がありました。それを受け日本でも、厚生労働省がてんかん治療薬としてのCBDの可能性を認めています。
 大麻草成分ときくと、一見イメージから手を出しにくいかもしれませんが、CBDの実証効果は近年のウェルネス志向の高まりとともに北米で支持を集め、日本でも今注目度が一気に高まっています。今回は、これから日本でブームの予感がする注目の2ブランドをピックアップして紹介します。

他にないメイドインジャパンで世界へ向けたブランディングを目指す株式会社吉兆堂/ ataracia

株式会社吉兆堂/ ataraciaのブース

 吉兆堂は創業大正12年の老舗製造卸。衣類用防虫剤から縫製品、資材、香り製品等の企画・生産をはじめ、香港とスイスに拠点を構え、世界と日本とを繋ぐ取り組みをしています。その一環として、近年日本初のCBDオリジナルブランド「ataracia」の製造・販売をスタートさせました。ataraciaの最大の特徴は日本製であること。アメリカの提携農場で生産され た原料のみを使用し、厚生労働省の確認の元に輸入。国内の提携工場で専門家チーム監修のもと製造、販売をしています。大麻草の成分ということで、日本ではまだ多少の懸念の声があるかもしれませんが、その安全性における信頼をメイドインジャパンでカバーしていく狙いがあります。

  • ataraciaのCBDオイル

  • CBDオイルを取り入れたataraciaのキャンディー

 吉兆堂は創業大正12年の老舗製造卸。衣類用防虫剤から縫製品、資材、香り製品等の企画・生産をはじめ、香港とスイスに拠点を構え、世界と日本とを繋ぐ取り組みをしています。その一環として、近年日本初のCBDオリジナルブランド「ataracia」の製造・販売をスタートさせました。ataraciaの最大の特徴は日本製であること。アメリカの正規工場で生産された原料のみを使用し、国内の提携工場で専門家チーム監修のもと製造、厚生労働省の許可を受けて販売をしています。大麻草の成分ということで、日本ではまだ多少の懸念の声があるかもしれませんが、その安全性における信頼をメイドインジャパンでカバーしていく狙いがあります。

 

株式会社吉兆堂/ ataraciaの公式ページ

 

米オレゴン州発!スタイリッシュでサステイナブルなオーガニックCBDブランドに注目

gron japan

gronのスキンケアの商品ラインアップ

 gronはオレゴン州ポートランドの中心部に拠点を構え、創業者兼ショコラティエのクリスティーン・スミスによって、2015年に設立されたCBDブランドです。ブランド名である「gron」は、スウェーデン語で緑を意味し、北欧の持続可能な暮らしへの想いを表しています。同ブランドは、慢性痛に悩む人に、美味しいチョコレートを楽しんでもらいたい、というクリスティーンのアイデアから始まりました。絶えず変化するオレゴン州の規制のもと、素材や環境に配慮した製品づくりを心がけ、州ではじめて、オレゴン農務省およびオレゴン保険局の認定を受け、CBD製品の生産販売で成功を収めています。

 

 gron が展開する製品は、すべて手作りで、フェアトレード原料のみを使用しています。さらには、植物由来のインクを用いたパッケージを用いるなど、環境への配慮を最大限に心がけた持続可能な製品づくりを徹底しています。サスティナビリティが重要視される近年においては、このブランドストーリーもgronの人気の理由のひとつといえるでしょう。

CBDオイルをコーヒーや紅茶、サラダやスイーツ等の食事に加えて摂ることが可能

 AIL編集部ではgronのCBDオイルを試飲させてもらいました。CBD純度が高く1番人気のアンフレーバーは、口当たりがすっきりしていて想像していたよりも飲みやすい印象です。他にもレモンライム風味やペパーミント風味といったフレーバー展開もありお好みで選んでいただけます。オイルはそのままでももちろん、コーヒーや紅茶、サラダやスイーツ等の食事に加えて摂ることが可能で、毎日の生活で継続的に取り入れやすいのも特徴です。

 

 「1日の摂取限度量も特にないので、毎日体調に合わせて気軽に摂っていただけます。私の4歳の娘も毎日オイルを飲んでいますよ。」と、同社エイジングケアナビゲーターの熊田氏が勧めてくれました。gronのCBDオイルは、THC※非検出に加え、グルテンフリー、遺伝子組み換え食品不使用、ビーガン対応などヘルシー趣向が強い人にも嬉しい成分となっています。さらに詳しい成分については、各種パッケージにあるQRコードを読み込むことで、スマートフォンで成分分析表がダウンロードできるといったアフターサービスも充実しています。

 

※THC(テトラヒドロカンナビジオール):大麻草の有効成分の一つで、精神かく乱や幻覚などの症状を引き起こす、一般的にマリファナの症状として知られる成分。

 

 今後は、自社ECサイトの設立・販売、全国百貨店、全国セレクトショップでの店舗販売など、さらなる日本展開を予定しているとのことです。米オレゴン州にあるgron caféでは、CBDチョコレートやグミなどのCBD食品やドリンクを楽しめますが、それに続いて、近々日本でもカフェ形態のオープンも予定しているとのこと。オンライン以外に今のところCBD商品を試す機会がなかなかない中、gronによるオフライン展開がいち早くスタートすれば、CBDの認知度向上にさらに拍車がかかることが予想されます。

アメリカから正規輸入され、厚生労働省の正式認可を受けているCBD純度100%のgron製品。オーガニックを意識したお洒落でスタイリッシュなパッケージも日本で人気が高まる要因の一つになりそうです。 

 

gron japanの公式ページ

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