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2019.07.18

メルカリ、全社員でAI活用 簡単・安全の担保目指す

 メルカリが、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム)と同様にAI活用を目指している。AI技術をフルに使って、製品の機能強化、品質の改善、顧客サポート、従業員の生産性向上まで達成しようと言うのだ。通信5G時代を迎え、スマホによるフリーマーケット(フリマ)サービスの利用を促す努力を続ける。

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 メルカリに限らず、オークションサイトに出品するのはユーザーにとってなかなか大変だ。出品手続きだけでなく、適正な「値付け」をするため事前の調べに多くの時間を要する。そこでメルカリは、AIによる出店手続き補助を行い、誰もが出品しやすくし、利用価値を高める努力をしている。

 メルカリが目指す出店手続きとはこうしたことだ。まず「スマートフォンのカメラを商品にかざす」。すると、アプリの画面に商品名、仕様、販売価格など、画像から分かる全ての情報が自動的に表れる。「確認、出品ボタンを押す」で出品完了となる。つまり、商品内容を一切入力することなく、たった2分で手続き完了となるのだ。これは、AIで可能であるとメルカリは言う。すでにカメラやパソコンなどの商品なら適応できるプロトタイプを開発した。

 この機能を可能にするのが、メルカリがこれまで集めた膨大なデータだ。商品の画像と名前、新品・中古の判断と商品の状態、ブランド名、大きさ、検索単語、さらに利用者が投稿したコメントなどなど、累計出品数11億点、合計で数十億件に上るデータを教師データとすれば、AIを腕利きのマネージャーのように育てることが出来るのであろう。いや、むしろそうしたことは、人間のベテランよりもAIに向いた仕事と言える。

 またこれらのデータを徹底的に活用すれば、「安全」を確保することも容易になる。オークションを利用していると、その内容から「何となく怪しげ」と気付くことも多い。しかし、人間の「経験による勘」は偏りが出てしまう。それが11億のデータとなると、その特徴を捉えていて、怪しげな出品や落札が区別できるものと考える。

 こういったフリマのような場面はAIには向いた作業であると考えられる。現在、詐欺行為が社会にあふれ、正常な取引においてさえ詐欺師のような振る舞いをする人物も増え、詐欺との見分けが難しくなっている。会話や振る舞いからウソを見破るAIの開発も急がれる昨今だ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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