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2019.10.31

【ピーチ・ジョン 下着の販促・最前線】 下着モデルを一般公募、等身大の親近感が購買の決め手に、ECや広告などに起用

 ピーチ・ジョンは10月30日、同社で初めて一般公募した下着の着用モデル「リアルサイズモデル」を発足した。

 下着を通じて”ありのままの自分”にもっと自信を持ってもらうため、今年6月に公式SNS上でリアルサイズモデルを募集。600人以上の応募者の中からオーディションで選ばれた13人の女性を起用した(画像(上))。年齢や体型、職業も違う女性たちが等身大モデルとして下着を着こなすことで、「みんな違って美しい、多様性をポジティブに楽しもう」というメッセージを伝えていく。

 リアルサイズモデルとしての活動の第1弾は、11月5日に発売する新商品「スマートブラグランペタル」のキャンペーンの一環としてビジュアルに起用。「ピーチ・ジョン」のミューズを務める女優の中村アンさんと一緒に撮影に挑んだ。

 リアルサイズモデルは今後1年間、「ピーチ・ジョン」および姉妹ブランドのブラをはじめとしたアイテムを、ありのままの姿で魅力的に表現する等身大モデルとして活動していく予定だ。

 ピーチ・ジョンでは、今春のプロモーション品番である「ナイスバディブラ」で、さまざまなカップ数や体型の女性が同商品を着用してナイスバディに変身するコンテンツを配信し、閲覧数、売り上げの両面で成果を得たこともあり、消費者がより身近に感じられるモデルの起用が必要と判断した。

 リアルサイズモデルの募集については、インスタグラムのダイレクトメッセージを通じ、年齢や職業などの基本情報に加え、身長、バストとヒップのサイズ、自分の体型について思うこと、志望動機などを送ってもらい、熱意やSNSアカウントのプロフィールなどを参考に、90人程度に絞った上で2次審査のオーディションを開催。面接とフィッティング、カメラテストを行った。

 審査には広告担当ディレクターも加わり、ピーチ・ジョンのコンセプトである”元気・ハッピィ・セクシー”にふさわしいモデルを体型や年齢のバラつきも考慮して採用した。

 

 同社のメインビジュアルは引き続き中村アンさんを起用。数多くの女性にブランドへの興味を持ってもらって通販サイトや実店舗に集客し、「最終的には自分に近い年代や体型のリアルサイズモデルを見て参考にしてもらうことで購買につなげたい」(東ひかるコミュニケーションデザイン課チーフ)という。

 そのため、公式通販サイトでは例えば、今年7月の発売以降、13万枚以上を売ったヒット商品「スマートブラ」の特集ページにリアルサイズモデルを起用しているのほか、主要アイテムも着用し、対象商品の詳細ページにも登場する。また、リアルサイズモデルの紹介ページから、各モデルが着用している商品を”逆検索”できるようにしている。

 一方で、リアルサイズモデルにはさまざまな年齢、体型のモデルがいるため、女性ユーザーの共感を得られるクリエイティブを重視し、「生々しくなり過ぎないように気をつけた」(東チーフ)。

 同社では、ダイバーシティーの重要性が叫ばれ始めている中、下着ブランドとしていち早くリアルサイズモデルを打ち出すことで、女性のリアルな悩みに対し、”どんな体型でも自分に自信を持って”ということを訴え続ける。

 今秋、そうした内容の広告を掲載した際には「ピーチ・ジョンは自分の年齢には合わないと思っていたが、自分もまだいける」や「スリムなモデルばかりでなく等身大のモデルを見て自分にも市民権が与えられたような気持ちになった」などポジティブな声が多く届いたという。

 また、お悩み別や年代別でセグメント配信したウェブ広告からのサイト流入と購入でも実績が出ていることから、リアルサイズモデルの発足とあわせて今後の販促手法の土台作りに力を注ぐ。

 なお、リアルサイズモデルの契約期間は1年間だが、今後もサイズや年齢別の訴求を強化する方針のため、契約の更新や新たなメンバーの募集もあり得るという。

 

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