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2019.04.18

羽田美智子さんのオンラインショップ 本格オープンでイベント開催、生産者と消費者の架け橋に

 女優の羽田美智子さんが厳選した商品を紹介、販売するオンラインセレクトショップ「羽田甚(はだじん)商店」が4月11日に本格オープンした。これを記念して同日にはオープニングイベントとテープカットが東京・浅草の商業施設「まるごとにっぽん」で行われた。

 ”羽田甚”とは、羽田家に代々伝わる屋号で、宮大工から商売へと家業の形を変えながらも150年続いていたが、4年前に羽田さんの両親の代で羽田甚商店は惜しまれつつ閉店。実家の屋号を継承できないことを寂しく感じていたという。

 そうした中、羽田さん自身は仕事で日本中を旅する機会に恵まれ、職人や生産者の心のこもった物作りと精神を見てきたことから、全国の作り手の思いを代弁したいという気持ちが強まり、ネットショップの形で屋号を受け継いで、本当にいいモノを提案する商店として生産者と消費者の架け橋を目指すという。

 浅草でのイベントにオリジナル前掛けを付けて店主姿で登場した羽田さんは、「まさか羽田甚の6代目を私が引き継ぐなんて思ってもみなかった」とした上で、「昨年50歳になり、新しく自分が生き生きと輝けることをしたいと思った」とオンラインセレクトショップ開設のきっかけを語った。

 

 通販サイトでは、羽田さん自身が愛用、信用している商品だけを紹介、販売しており、取り扱い商品のひとつである無添加のぬか漬けは、2月のプレオープン時に注文が殺到して一時販売休止になったほどだ。

 商品については、生産者がどのような思いで作っているのかを確認した上で取り扱っており、「本当にいいモノが直感で分かるのが私の才能。仕事を通じてたくさんの人に出会ってきた経験を生かしたい」とし、「第2の人生は女優と羽田甚店主の二足のわらじで走っていきたい」と話した。

 4月11~14日には「まるごとにっぽん」で期間限定のマルシェを開催。「お客様とダイレクトに向き合える4日間が楽しみで、夢が実現しました」と羽田さん。期間中はドラマ撮影の合間を縫って店頭に立ったようだ。

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 羽田さんにECで心がけていることや、今後の展開などを聞いた。

 ――2月にECをプレオープンした。

 「ECは思ったよりも反響が大きく、皆さんこういうものを待ち望んでいらっしゃったのかなというのが最初の思いです。とくに、ぬか床セットの反響が大きく、発売開始から1カ月でぬか床が足りなくなってしまいました。自分がいいなと思ったモノは必ず共感してくれる人がいて、待っていてくれる人がいることを強く感じました。実家が商売をしていたので『商売魂』が根っこにあるのかもしれません」

 ――商品を選ぶ基準は。

 「子どもの頃から、本当にいいモノでなければ人に勧めてはいけないと思っていました。ECで扱わせて頂く商品はすべて自分が本当に愛用しているモノ、食べているモノだけです」

 ――生産者と消費者の架け橋となる。

 「私はどちらかというと昔から『弱者の味方』のような性質があります。大手で広告をたくさん打てたり、流通も持っている企業は私が応援しなくてもいいのですが、小規模な生産者さんは丁寧に物作りをされていても、その良さを伝えることが上手ではなかったりしますので、人やモノの良いところを見つける才能のある私が代弁できるのではと思いました」

 ――EC展開で気をつけていることは。

 「世の中の大きな流れに流されずに、自分の目でちゃんと確認して、まずは私自身を信じてもらえるように、嘘のない展開をしていきたいですし、それがECのルールだと思っています。各商品のコメントは自分で書いています。生産地にお邪魔して、工場なども視察させてもらった自分の言葉で伝えることが大事だと思っています」

 ――期間限定でリアルの売り場も構えた。

 「リアルの良さはダイレクトに商品の良さを伝えられることです。人は目と目を見ながら話すときに嘘はつけませんし、お客様それぞれが何を望んでいるのかを理解した上で商品について伝えることができます。私自身のことを信じてもらえる機会にもなります」

 ――食品以外の取り扱いも増えてくる。

 「今回はマルシェということもあって食品がほとんどですが、今後は『そんなものまでやるの?』と言われるような商品も扱う予定です。確かに今は品ぞろえが食品に片寄っていますが、美と健康にまつわるモノ、暮らしにかかわるモノを扱わせて頂きますので、これから雑貨も増えていきます。もしかしたら私自身が作ったモノも出てくるかもしれません」

 ――女優業との両立を目指す。

 「始めるのは簡単で、続けることは難しいですが、令和という元号が変わるまで続けていきたいです。ひとつ懸念しているのは日本の未来のことです。主要作物種子法の廃止で遺伝子組み換えの作物が紛れてくる時代になった時に、知識がなければそちらを選んでしまう可能性がありますよね。知識があって選ぶのと知識がなくて選ぶのとでは結果が違ってきます。そのときに、ちゃんとアドバイスができる自分でいたいですし、選べるモノを残しておきたいです。安心・安全なモノを作る生産者さんを応援して、微力ながらも生産者さんが安心していいモノを作り続けられる環境を整えていきたいという思いがあります」

 

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