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2024.12.29
《ニュース2024》「長い夏」に振り回される MDの大胆な見直しが必須
24年後半、ファッション業界は「夏の猛暑」「長引く残暑」「短い秋」の影響を大きく受けた。秋物の立ち上がりが遅れ、防寒アウターの販売が伸び悩んだ。メーカー・小売り各社ともMDの見直しを迫られた。
最高気温を更新
気象庁によると、24年夏(6~8月)の日本国内の平均気温が平年より1.76度高く、23年夏と並び過去最高となった。さらに秋(9~11月)の平均気温も平年より1.97度高く、統計開始以降で最高だった昨年(プラス1.39度)を大きく上回り過去最高だった。つまり、24年の夏と秋は連続で過去最高の暑さが続いたことになる。
こうした状況から、従来のシーズン区分の見直しや商品企画を大幅に見直す企業が増えた。繊研新聞社が6、7月に実施した「全国専門店調査」(79社が回答)では、回答企業の8割が「気候変化に合わせてMDを見直した(見直す予定)」と答えた。MD見直しを24年春夏物以降とした回答は、36社に上った。