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2024.01.02

アダストリア「ハレ」 質と独自性の追求で成果 東コレ参加とコロナ禍が転機

 アダストリアの「ハレ」が好調だ。高付加価値化への路線変更が奏功し、20周年の今期の決算では過去最高の売上高と利益を見込む。「品質と独自性の追求を通じ、ブランドイメージを高めたい」。ここから始まった挑戦には、値上げも含まれる。

 20~30代が主な対象で、メンズの支持が強いが、最近ではレディスも急伸中。現在、国内はウェブを含めて33店で販売する。

 

1万円以上値上げ

 値上げの転機は二つある。一つは17年の東京コレクションの参加。〝東京発のモード〟を物作りで表現し世に問いたいという思いと、海外進出への野心からだった。コレクションラインとして、高価格帯の商品を発売。アウターで従来より1万円以上値上げした商品は想像以上に売れた。独自性で勝負できる手応えをつかむと、専属のデザイナーをチームに加え、他にはない価値を商品に落とし込む作業が始まった。もう一つは、コロナ禍だ。店舗休業を余儀なくされた20年、客数の減少を商品単価を上げて補おうと考えた。顧客が満足する質とクリエイティブの提供は大前提だ。22年は客単価も19年比で1.2倍になった。

17年に東京コレクションで発表したファーストコレクション。着用している和のディテールをモードに昇華した〝サムエコート〟が人気

 

 

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