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2025.01.12
「ヴェイン」が2025秋冬コレクションを開催 テーマは“Leaves(葉)”
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榎本光希がデザインする「ヴェイン(VEIN)」は、2025年1月10日、東京・渋谷区のアタッチメントショールームで2025秋冬コレクションを発表した。パリやミラノのメンズファッションウィークに先駆けて行われた今シーズン。“Leaves(葉)”をテーマに、一枚一枚が個性的でありながら寄り添い合うことで森という集合体を形成する葉の性質を通じて、自由で世代を超えたコミュニティの概念をコレクションに取り入れた。
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コレクションは、自然を思わせるプリントを用いたジャケットと、クラシックながら土を連想させる光沢のあるパンツからスタートした。土をイメージしたニットやブルゾン、砂のようなグレーなどのアースカラー、さらにデザイナーが撮影した自然の写真をテキスタイルに活用したジャケットやトップス、ラグなどが続いた。自然を感じさせる色や柄を取り入れたデザインは、色あせたデニムや葉の色に近いカーキのミリタリーテイストのパンツと組み合わせられ、異なる要素の組み合わせやレイヤードにより、クリーンで洗練された都会的なデザインと自然や大地のエネルギーを感じさせるデザインが共存している。
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今回のコレクションでは、スポーツチームの練習着から着想を得た新作「PREP WEAR」が登場した。浮かび上がるVのエンブレムや「PREP WEAR」「MEMBERS ONLY」の文字がアクセントになっている。背中に「MEMBERS ONLY」と書かれたベージュのトップスなど、個々の自由と共有される価値観を両立させたスポーティーなデザインは、自然を感じさせるデザインや都会的なアイテムと組み合わせられ、多様性をさらに強調している。また、繰り返し登場したパンツの腰部分のボタンを留めない着こなしや、慣習的な形式から離れた自由で快適なスタイリング、「見覚えがあるが新しい感触」を目指すディテールも目を引いた。
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コレクションは、グレーのアシンメトリーなジャケットとパンツでフィナーレを迎えた。自然と都会、伝統と革新、個別性と共有性といった多様な要素を織り交ぜ、現代的でリベラルな思想を反映したデザイン。葉のプリントやスポーツの練習着などでテーマを明確に伝えつつ、ディテールやコーディネートに遊び心を加えた。サステナブル、多様性、自然回帰と都会のスピード感など、今の気分や空気感を反映し、さまざまな要素が共存している。
取材・文:樋口真一
Courtesy of VEIN