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2024.10.13
「全国ファッションデザインコンテスト」第61回グランプリである文部科学大臣賞は南條吏香さんが受賞
写真左から:東京都知事賞を受賞した坂野日花莉さん、文部科学大臣賞上昇の南條吏香さん、杉野芳子賞受賞の高橋星来さん
「全国ファッションデザインコンテスト」が、第61回の最終審査会と作品発表会が2024年10月12日にSUGINOホールで開催された。同コンテストは1963年から数多くの有望な才能をファッション業界に送り出し、デザイナーの登竜門としての地位を確立した杉野学園主催の伝統的で権威あるもの。
第1部(作品制作の部)では、応募総数1868点のデザイン画から28点が一次審査を通過し、そのうち27点が実物作品でショー形式の最終審査に臨んだ。審査員は小笠原拓郎さん(繊研新聞社編集局編集委員)、研壁宣男さん(サポートサーフェス代表取締役・デザイナー)、萩原輝美さん(ファッションディレクター)。
文部科学大臣賞は南條吏香さん
グランプリである文部科学大臣賞は、大阪府出身の南條吏香さんが受賞し、賞状、トロフィー、そして賞金50万円が贈呈された。南條さんが発表した作品テーマは「SNOW FLAKE(スノーフレイク)」で、一つとして同じものはなく、それぞれが独特の美しさを持つ「雪の結晶」を着想源に、繊細な素材を使ってダイナミックなフォルムを表現した。
南條さんは「今回の作品はミシンと向き合うというよりも、データを作成することが多くて、一日中、パソコンと向き合う時間が長くて、すごく大変でした。ミリ単位でサイズもひらひらのサイズが違って細かい作業が多くて大変だったのですけど、1位が取れて良かったです」と受賞の喜びを話し、「ひらひらの穴を切り抜くかどうかすごく迷った。時間もなかったので」と製作中に悩んだことも打ち明けた。「学校の友達も協力して、みんなで全部ひらひら作りに来てくれたことで、細かい作業をちゃんと認められたので、すごく良かったです」と仲間へ感謝を表した。
東京都知事賞を受賞した坂野日花莉さんの作品は、美術館で見たという伊万里をテーマにしたもので、製作の精緻さを評価。杉野芳子賞の高橋星来さんの作品は、シワ加工した牛乳パックと不織布とした使用した挑戦的な作品で、審査員から時代性と先進性が評価された。
Courtesy of Japan Fashion Design Contest