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2024.04.11
「ドルチェ&ガッバーナ」がミラノの王宮にて職人技の集大成となる展示を開催
©DOLCE&GABBANA
「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」が、2024年4月7日から7月31日まで、「フロム ザ ハート トゥ ザ ハンズ:ドルチェ&ガッバーナ(From the Heart to the Hands: Dolce&Gabbana)」 展を、ミラノにあるパラッツォ・レアーレにて開催する。
これはミラノ市文化局がプロモーションを、パラッツォ・レアーレおよびIMGがプロデュースを務め、世界的に著名な教授、作家であり、パリ装飾芸術美術館のUnion Française des Arts du Costumeディレクター及びデンバー美術館のファッション&テキスタイルアートのキュレーターを務める、フロランス・ミュラーがキュレーションを担当。
同展は、創業以来「ドルチェ&ガッバーナ」のインスピレーション源であるイタリア文化への愛や、創業者たちの類まれなる創造プロセス、アイデアを、手作業によって形づくる様子を物語る。没入型のインスタレーションやこのために特別に制作されたデジタルアート作品の数々が展示され、ブランドのクリエーションと対話しながら、ビジュアル・アート、建築、音楽、イタリアの伝統、演劇、ラ・ドルチェ・ヴィータ (La Dolce Vita:甘い生活)といった、「ドルチェ&ガッバーナ」のスタイルの様々な側面を巡る。
©DOLCE&GABBANA
本質的なテーマを探求する10の部屋で構成され、“ファット ア マーノ(イタリア語でハンドメイドの意)”に焦点をあてた空間からスタート。最初の部屋はアーティスト、アン・ドゥオンが制作したブランドにまつわる絵画が飾られた部屋にメインピースが飾られている。第2の部屋は、ベネチアン・ガラス細工の芸術に特化。精巧に作られた鏡とシャンデリアのインテリアが、作品に施された緻密な刺繍やクリスタルのディテールを映し出す。第3の部屋は、「ドルチェ&ガッバーナ」の永遠のインスピレーション源である、映画「山猫」へのオマージュ。この映画の中の有名な舞踏会のシーンが、没入型のインスタレーションで再現され、舞踏会のドレスのような作品たちにマッチする。
©DOLCE&GABBANA
第4の部屋は献身をテーマとしたバロックの雰囲気。聖心の庇護のもと、現代の聖櫃ともとれる宝箱のような空間には、シチリアンブラックとゴールドが交差する、「アルタ モーダ」と「アルタジョイエッレリア」のセレクションが展示。第5の部屋では、アトリエの作業風景を再現し、作業の映像が流れる。また毎週金曜日の11:00-13:00と16:00-18:00 にテーラー、裁縫師、職人たちが実際に作業を行う。第6の部屋では、ルネサンス期の芸術作品が装飾されたルックセレクションを展示。壁にはプロジェクションマッピングによるインスタレーションでは、ルネッサンス芸術が映し出される。第7の部屋では、ホームコレクションの世界観を再現。職人たちによるハンドペイントで特別に描かれたマヨリカ柄とカレット(シチリアの荷車)のインスタレーションとその作業風景の動画を展示。
10.オペラ-Opera
©DOLCE&GABBANA
第8の部屋はバロック時代の巨匠であり、スタッコ芸術にその才能を捧げたジャコモ・セルポッタへのオマージュ。「アルタ モーダ」コレクション“Stucchi”からセレクトされたドレスの数々を展示している。第9の部屋は、アグリジェントの神殿の谷と呼ばれる遺跡で発表された「アルタ モーダ」コレクションから、優美なドレス姿で顕現したギリシャの神々、もう一方ではイタリアのビザンティンバシリカの豊かさを称える、エレガントなモザイクが装飾された「アルタ サルトリア」コレクションが展示。第10の部屋は、オペラの世界を表現。劇場の雰囲気の真紅のカーテンとボックス席が再構築され、デザイナーが最も愛するオペラをインスピレーション源とした作品の数々を展示。
すべての空間が壮観で、そのモノづくりの素晴らしさに感銘を受ける。かなりの展示数ではあるが、それぞれの見せ方に個性があり、全く飽きさせない展示になっている。
文:田中美貴
来場セレブリティ
©DOLCE&GABBANA/Photos by : @gregbackstage