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2023.12.07
米NY・メトロポリタン美術館服飾研究所で新展覧会「ウィメン・ドレッシング・ウィメン」が開催 20世紀から現代までの女性デザイナーたちにスポットを当てて
ニューヨーク市マンハッタンにあるメトロポリタン美術館服飾研究所では、2023秋の新展覧会として、「ウィメン・ドレッシング・ウィメン」展を、2023年12月7日から一般公開する。
この展覧会は20世紀初頭から現在にいたるまでの女性デザイナーと、女性主導のファッションハウスにスポットをあてた展覧会で、70以上のドレスメーカーの手による80点の作品が展示されている。
展覧会は、アノニミティ(匿名性)、ヴィジビリティ(可視性)、エージェンシー(主体性)というセクションに分かれていて、まず無名のドレスメーカーとして働いてきた多くの女性たちの貢献の時代から始まって、パリのオートクチュールで活躍した女性デザイナー、そして1960年代からの自己アイデンティティに結びついているファッションを展示。
今展では広く知られたデザイナーから、歴史的にあまり知られていないデザイナーの作品も掬いあげているのが特徴だ。
有名デザイナーのアイコニックな作品では、サラ・バートン、ガブリエル・シャネル、アン・ドゥムルメステール、エリザベス・ホーズ、ジャンヌ・ランバン、ミウッチャ・プラダ、エルザ・スキャパレリ、イリス・ヴァン・ヘルペン、ノーマ・カマリなどの作品が並ぶ。
そして最近になってようやく評価されるようになったデザイナーの作品も紹介しており、たとえば1953年に当時上院議員だったジョン・F・ケネディと結婚したジャクリーン・ブーヴィエのウェディングドレスをデザインしたアン・ロウ。また1909年に発表された有名な「デルフォス」ガウンのデザインに貢献したアデル・アンリエット・ニグリン・フォルチュニーなどだ。
この展覧会では、ファッション産業にいかに女性が貢献してきて、また女性にとって社会的、経済的、そして創造的な手段になってきたかを感じとれるだろう。
All photos © The Metropolitan Museum of Art
■「Women Dressing Women」展
2023年12月7日〜2024年3月3日
メトロポリタン美術館
住所:1000 5th Ave, New York, NY 10028
取材・文:黒部エリ