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2022.11.18
「ティエリー・ミュグレー:クチュリシム」展がブルックリン美術館で開催 多彩な見せ方で、多岐にわたる作品を紹介
「ティエリー・ミュグレー クチュリシム(Thierry Mugler : Couturissime)」展が、米ニューヨークにあるブルックリン美術館で2022年11月18日(現地時間)から開催する。
フランスのファッションデザイナーとして20世紀後半に活躍したティエリ−・ミュグレーの回顧展であり、オートクチュールから舞台衣装まで約130点の衣装のほか、カスタムアクセサリー、スケッチ、ミュージックビデオ、一流のファッション写真家による画像、そして壮大なインスタレーションを展示している。
1970年代、ミュグレーはシックでモダンな女性像である「グラマゾン」を提唱。肩パッドをいれ、ウエストをタイトに絞るシルエットと、ボディコンシャスなスタイルで、80年代のファッションをリードした。
1980年代から90年代にかけて、挑発的なスタイルと、劇場型ファッションショーで話題を呼び、第一線で活躍した彼の作品は、今も新鮮な驚きをもって鑑賞できる。ミュグレーはガラス、プレキシグラス、ビニール、ラテックス、クロムなどの斬新な素材を使ったことでも知られていて、オートバイを模したコルセットや、ロボットやサイボーグのようなクチュールなど、ファッションにおけるファンタジーの領域を広げてみせた。
またミュグレーは、ジョージ・マイケルのミュージックビデオ「ファンキー」では映像監督を務め、近年ではシルクドソレイユの舞台衣装のコラボレーションや、ビヨンセのワールドツアーの衣装のデザインを手がけるなど多彩だが、その多岐にわたる作品を本展では鑑賞できる。本展では、ミュグレーが手がけた「マクベス」の舞台衣装を映像で見せたり、ミュグレーの香水「エンジェル」を大きく紹介したりしているのも特徴だ。本展覧会は、モントリオール美術館がメゾン・ミュグレーと共同で企画製作している。来年5月頭までの開催。
取材・撮影・文:黒部エリ
■「ティエリ−・ミュグレー:クチュリシム」展
ブルックリン美術館
住所:200 Eastern Pkwy, Brooklyn, NY 11238
https://www.brooklynmuseum.org/
期間:2022年11月18日〜2023年5月7日