NEWS

2022.07.17

「ドルチェ&ガッバーナ」が伊シチリア州シラクサで「アルタ モーダ コレクション」「アルタ サルトリア コレクション」「アルタ ジョイエッレリア」を発表

 

 「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)」は2022年7月7日から11日にかけて、「アルタ モーダ コレクション(女性用高級仕立服)」、「アルタ サルトリア コレクション(男性用高級仕立服)」、「アルタ ジョイエッレリア(ハイジュエリー)」を発表した。2012年7月9日に伊シチリア州タオルミーナで初めてアルタ モーダ ファッションショーが行われてから10周年となる今年、「ドルチェ&ガッバーナ」はシチリアに立ち戻り、今回はシラクサにて一連の発表を行った。今回のコレクションでは1000年以上の歴史と美しさを持つシラクサの中心部、そしてフォンターネ ビアンケやマルツァメミなどの個性的な美しい町で受け継がれてきたシチリアの文化や生活スタイルや伝統がインピレーション源となっている。

 

 

ハイジュエリー「アルタ ジョイエッレリア」を発表

「アルタモーダコレクション」神聖な独特の世界観を演出

 「アルタ モーダ コレクション」はシラクサの歴史的中心地であるオルティージャ島ドゥオモ広場にて開催。ショーの冒頭に披露された、ピエトロ・マスカーニのオペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」に登場する黒の衣装達と呼応するように、「ドルチェ&ガッバーナ」らしいシチリアンブラックがキーカラーとなる。

 

 そこにホワイト、そしてレモンのイエロー、オレンジのオレンジ、アガベのグリーンといったシチリアを思わせる強い色のアクセントやゴールド、カラフルなフラワーモチーフなどが登場。立体的なエンジェルや花のモチーフがついたドレス、刺繍で花や古代宮殿のデザインを再現したチュールのかぎ針編みドレス、ビスチエのボーンのディテールやカットワークを施したセンシュアルなドレス、バロック装飾のようなディテールやビジューやスパンコール、金糸使いなど、ゴージャスでありながら神聖な独特の世界観を演出する。

「アルタ サルトリア コレクション」は古代有史以前の集落にまつわる伝説に着想

 一方、「アルタ サルトリア コレクション」は、南部の海に囲まれた漁村、マルツァメミにて開催。古代有史以前の集落であるカラファリーナにまつわる伝説で、王女とその母親が、アラブ人を征服したノルマン人から逃れる際の物語からインスパイアされたコレクションだ。

 

 ストーリーは30人の護衛が二人と、黄金や宝石を運ぶ100頭のラバを守る中、先に出発した母親は、財宝を守るために残った娘を結局助けることができず、王女はカラファリーナを守るため呪文を唱える数秒前に持っていたマジックリングを海に投げ込み、そのリングを見つけられた者だけが王女と護衛たち、そして美しい財宝を取り戻すことができる、というもの。

 

 王女の護衛がまとっていた、ノルマンビザンチンやアラブの戦士にインスパイアされた黄金の鎧が、さまざまな色合いのゴールドのチューブ状のルレックスや、ジャカード生地によるボディとなって登場し、「ドルチェ&ガッバーナ」らしいブロークンジーンズやボクサーパンツとコーディネートされる。ゴールドやシルバーの刺繍が施されたスーツや、煌びやかなラメや光沢のあるサテンのスーツなども。ビジューやスパンコール、マクラメや刺繍などがあしらわれたチュールの透け感のあるトップも印象的だ。そんな足元にはグラディエーターサンダルやバブーシュをコーディネートしている。

 

シャローン・ストーン、マライヤ・キャリーら豪華ゲストも来場

 アルタモーダの会場には、シャロン・ストーン、マライア・キャリー、モニカ・ベルッチ、ルピタ・ニョンゴ、キティ・スペンサーといった豪華なゲストも来場した。

©DOLCE&GABBANA

田中 美貴

大学卒業後、雑誌編集者として女性誌、男性ファッション誌等にたずさった後、イタリアへ。現在ミラノ在住。ファッションを中心に、カルチャー、旅、食、デザイン&インテリアなどの記事を有名紙誌、WEB媒体に寄稿。apparel-web.comでは、コレクション取材歴約15年の経験を活かし、メンズ、ウイメンズのミラノコレクションのハイライト記事やインタビュー等を担当。 TV、広告などの撮影コーディネーションや、イタリアにおける日本企業のイベントのオーガナイズやPR、企業カタログ作成やプレスリリースの翻訳なども行う。 副業はベリーダンサー、ベリーダンス講師。

 

田中美貴のコレクションレポート一覧

 

■アパレルウェブ ブログ

メールマガジン登録