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2022.07.13
「アタッチメント」と「ヴェイン」が合同ショー デザインが枝分かれする瞬間
株式会社アタッチメントが、2022年7月12日に東京・代々木第二体育館エントランスで「アタッチメント(ATTACHMENT)」と「ヴェイン(VEIN)」の合同ショーを行い、2023春夏コレクションを発表した。両ブランドともデザイナーは榎本光希。
ショーの前半には「ヴェイン」、後半に「アタッチメント」を見せるというショー構成だ。「ヴェイン」はタイダイやフリンジが印象的なルックの他、オールホワイト、オールブラックなどのルックで構成。クリーンさや、ソリッドさ、アングラ感をユースなムードが包む。同ブランドのシグネチャーである「リサイズシリーズ」は大きな服を解体し折り畳み、そして再構築するもので、今シーズンもアップデートした。
後半の「アタッチメント」は、同ブランドの持ち味であるシンプルさと普遍性を強く訴求。落ち感とドレープ、ウェストマークでエレガンスを匂い立たせたコレクションだ。中には榎本デザイナーが着用していた2000年代のアーカイブであるシャツにみられるシュリンク加工や、内側に湾曲するバナナデニムのシェイプなどに遊び心を見せた
(写真左から)「アタッチメント」「ヴェイン」
前半と後半でブランドを分けたショーであるが、シンクロするアイテムも多い。これが榎本デザイナーの仕掛け。「デザインが枝分かれする瞬間を表現したかったため合同ショーを行った」という。例えばライダースジャケットを「アタッチメント」ではショート丈のダブルライダース、「ヴェイン」では襟空きを狭めたものや、ショートスリーブの重ね襟のものに枝分かれしている。同じデザイナーだから為せる仕掛けだ。シンクロさせながらも、それぞれのブランドの世界観を無理なくそして分化して描いたことが印象的だ。
創業デザイナーから「アタッチメント」を引き継いで2シーズン目となった榎本デザイナーだが、特に気負いなどは見せていない。しかし、6月に仏パリで行った展示会では大きな手応えを感じており、自信につながっているようであった。
取材・文:山中健
Courtesy of ATTACHMENT