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2022.07.05
「パコ ラバンヌ」パリ・オートクチュール前日に2023春夏ショーを開催 未知の力に立ち向かう力強い女性像
2022年7月4日からスタートしたパリファッションウィークのオート・クチュールに先だって、7月3日にジュリアン・ドッセーナによる「パコ ラバンヌ(PACO RABANNE)」がプレタ・ポルテコレクションを発表した。コレクションタイトルは“ON A MISSION”。無骨でありながらきらびやかなコンバットブーツを合わせて、未知の力に立ち向かう力強い女性像を創出している。招待状は合成ゴムの板。今季はラテックスやPVCなど、艶やかな素材を用いて、パレ・ドゥ・トーキョー内の無機質なランウェイを装飾性の高いエッジーなアイテムで彩った。
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カラーパレットは鮮やかなグリーン、バイオレット、ブルー、レッドといったサイバー特有の色調で構成。トラディショナルなレースやフローラルモチーフ、あるいはタペストリー素材をあしらいながらも、色と素材の組み合わせで全体をフューチャリスティックに見せている。
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今季多用されていた素材がラテックス。レースや「パコ ラバンヌ」アイコンでもある鎖帷子を巧みに組み合わせながら、ラテックスの質感を最大限に引き出したドレスは妖艶かつパワフル。流し染めのようなラテックスのドレスも、様々な色をミックスしてアーティスティックな仕上がりに。
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オート・クチュール会期前日を意識してのことか、これまで以上に手の込んだ作品が多く見られた今季。リベットとスタッズが装飾として多用されるも重々しくならず、またクチュールライクであるとはいえ、タンクトップのフォルムやダメージ加工を施したトップスなど、ストリートウェアの要素を加えてモダンで軽快に仕上げている。服全体から発せられるイメージを自由自在に操る、ドッセーナのテクニックの妙を見せたコレクションとなった。
取材・文:清水友顕
Text by Tomoaki Shimizu
Courtesy of PACO RABANNE