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2019.08.08

三原康裕氏がVIP審査員で参加 アジアのモードが結集する香港「センターステージ」9月開催

 アジアのデザイナーブランドに焦点を当てた国際トレードショー「センターステージ(CENTRESTAGE)」が2019年9月4~7日に香港コンベンション&エキシビションセンターで開催される。4年目を迎える今回は、約240ブランドが参加。日本からは、デザイナーの三原康裕氏が新人デザイナーコンテストのVIP審査員として参加するほか、5ブランドが出展する。約9,000人の来場を見込んでいる。

 

 香港貿易発展局が主催し、“アジアのトレンド発信基地”を標ぼうする同展は、参加ブランドによるブース出展やランウェイショーなどのほか、トレンドセミナーやトークセッションなどを開催。「ホンコン・イン・ファッション」と題し、ブティックやファッション業界団体、飲食店、ホテルなどと提携し、街をあげてのプロモーションも実施する。前年2018年は、約220ブランドが参加し、8,700人が来場した。

 

 初日に開かれるキックオフイベントで、同展最大のコンテンツでもある「センターステージ・エリート」には、招待デザイナーとして、香港出身アナイス・マック氏による「アナイス・ジョーダン(ANAIS JOURDEN)」と、NYを拠点とするジョセフ・アルチュザラ氏による「アルチュザラ(ALTUZARRA)」がランウェイショー形式で2020春夏コレクションを披露。また、1977年から続く若手デザイナーの登竜門「香港ヤング・ファッション・デザイナー・コンテスト2019(YDC)」には、デザイナーの三原康裕氏が新人デザイナーコンテストのVIP審査員として参加。三原氏は、コンテスト開催時に行われるトークセッションにも登場する予定だ。

 

 日本からは、全6ブランド(前回展は8ブランド)が出展。和着物の生地やディテールを取り入れた「AMAUD」のほか、高級子供服の「だんぼくんの日記(DANBOKUN NO NIKKI)」や、レディスブランド「アンジェリク(Anjaricu)」、ドレスブランド「ハルカアヤ(HARUKAAYA)」、Tシャツブランド「ジェットジャム(Jet-jam)」、バッグブランド「ベーシック(BASIC)」が展示を行う。

 

 このほか、香港からは、東京ファッションウィークにも参加した「ハリソン・ウォン(HARRISON WONG)」や「メイキング・ンー(MEIKING NG)」に加え、「ドリスケース(DORISKATH)」「SFZ & SON」などが出展。「アノニマス(AXOXYXOXS)」「ジックス(ZICS)」(マカオ)、「バナナ オレンジ(Banana Orange)」(中国本土)「チェン・パイ・チェン(CHENG PAI CHENG)」(台湾)「デイリー・ミラー(Daily Mirror)」(韓国)などが出展を決めている。

 

 関係者向けに行われた同展の概要説明会では、伊勢丹新宿店の自主編集売り場「TOKYO解放区」のバイヤーを努めてきた三越伊勢丹・伊勢新宿店MD統括部クロスMD営業部計画担当の寺澤真理氏がトークセッションに登壇。2017年、2018年と同展を訪れた寺澤氏は、韓国勢の勢いが高まっていると指摘。加えて、滞在中に行った市場調査では、香港でもカフェギャラリーや男性向けバーバーなどグローバルトレンドの影響を受けた店舗やブランドが急増したことを実感したという。「YAT PIT」や「microwave」などの例にあげ、「アジアでは上海や韓国のファッションが注目されているが、香港でも表現力の高いブランドが増えていることを確認することができた」と話した。

 

 長期化する米中貿易摩擦やデモによる市場の低調が懸念される香港だが、中国本土やアジアへのハブ港としての機能は魅力的だ。香港貿易発展局は、日本ブランドが香港市場での好調をきっかけに海外進出を加速させているケースを挙げ、香港が対外的なアピールに最適な市場であることを強調した。

  • 「アナイス・ジョーダン(ANAIS JOURDEN)」のアナイス・マック氏

  • 「アルチュザラ(ALTUZARRA)」のジョセフ・アルチュザラ氏

■「センターステージ」公式サイト
http://centrestage.com.hk/

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