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2019.03.20
トム・フォードがCFDA次期会長に就任決定
トム・フォードが今年6月よりCFDA(アメリカファッションデザイナー協会)次期会長になることが決定した。
CFDAは1962年に設立されたアメリカを代表する婦人服、紳士服、宝飾品、アクセサリーのデザイナー500人で構成された非営利の業界団体。CFDAファッション賞、オフィシャル ニューヨークファッションウィークスケジュールの主催者であり、専門能力開発および奨学金を支えるプログラムを提供するなど様々な活動を行っている。
これまで同協会会長にはスタン・ハーマン、キャロリン・ローム、ペリー・エリス、メアリー・マクファデン、ビル・ブラス、ハーバート・カスパー、オスカー・デ・ラ・レンタ、ノーマン・ノレルなどが名を連ね、現会長はダイアン・フォン・ファステンバーグが務めている。
多くの人の知る通り、トム・フォードは2004年まで高級ブランドハウス、グッチやイヴ サンローランのデザイナー兼グッチグループ全体のクリエイティブ ディレクターを務め、2005年には自分の名を冠したラグジュアリーブランドを創設。輝かしいキャリアを持つファッションデザイナーであると同時に、映画監督、脚本家、そして映画プロデューサーとしても活躍している。2000年からCFDAのメンバーであるトム・フォードは、CFDAファッション賞において、最優秀賞(2001年)、最優秀アクセサリーデザイナー賞(2002年)、理事会トリビュート(2004年)、国際デザイナー賞(1995年)、およびジェフリービーン ライフアイム アチーブメント賞(2014年)の合計7つの賞を受賞している。
今回のCFDA次期会長就任発表にあたり、「私は何年もの間 アメリカンファッションコミュニティのメンバーであるという特権を持ち、CFDAがそのメンバーと業界全体に対して何をしてきたかを経験してきました。世界各地のファッションの中心地に住み、また仕事をしていたので、アメリカンファッションとそのデザイナーの声をさらに高めるために、取締役会と協力することを楽しみにしています」とトム・フォードは語っている。
NYコレクションの存続の危機が懸念される中でのトム・フォードに寄る立て直しが期待される今回の発表には、ヨーロッパのファッション都市も敏感な様子。今後の動きをファッション業界全体が熱く注目している。
文:田中美貴