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2018.09.11

サポートサーフェスが2019春夏コレクションを東京国立博物館で発表 人と布が作り出す“軌跡のデザイン”を実現

 2018年9月10日、東京・上野の東京国立博物館表慶館で「サポートサーフェス(support surface)」が2019年春夏コレクションを発表した。

 今シーズンのキーワードは「Motion(モーション)軌跡のデザイン」。服の形や色、素材感はもちろん、人が動作した時の布の動きを計算し、ハリと落ち感のバランスで布が生み出す”余韻”を布の”軌跡”と表現したのだと、デザイナーの研壁宣男氏は語った。

 徹底的に軽さを追求して紡ぎあげたというコレクションは、クラシックなアイテムや仕立ての中にもアクティブな要素を随所に散りばめた。コットンやシルクなどのブランドらしい天然素材の優しさに、今シーズンは化学繊維の機能性をプラス。撥水性のある素材や薄いポリエステル、メッシュを用いて軽やかに、アクティブな時代の空気感を取り込んでいた。そのアクティブさはシューズにも表れている。一見スニーカーのような配色・デザインでありながら、実際はヒールがあり、クラシックな革靴のような仕立てになっている。軽量、動きやすさなどの機能を持たせながら、あくまでも女性らしいエレガンスを失わない。

 その象徴とも言えるのは、ショーの終盤で登場したスパンコールのような煌めきを放つトップスやドレス。遠くから見るとスパンコールでデコラティブに仕上げられているように見えるのだが、実際はその輝きをプリントで表現している。「オートクチュール的に、ビジューやスパンコールを施すこともできたのですが、あくまでも軽さにこだわったコレクションなので、新しい表現方法を模索した結果、プリントという手法に行き着いた」と研壁氏。テキスタイルの軽やかさが、優美で純粋な女性像を描いたコレクションとなった。

取材・文:山根由実

 

「サポートサーフェス」2019春夏コレクション

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