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2024.12.17
「ティー・ティー」が東京初の展示「T.T I-A 02」を草月会館で開催
「ティー・ティー(T.T)」が、2024年12月22日から29日の期間、展示「T.T I-A 02 遺物の声を聴く 応用考古学の庭」を東京・草月会館で開催する。
創設者で故人であるデザイナーの髙橋大雅は自らの活動を「応用考古学」と称して、古美術品やヴィンテージの衣服に恒久的な美しさを見出し、それらを自身の芸術表現へと昇華してきた。特に、何世代にもわたって受け継がれてきた伝統的な技術に携わる職人たちとの協働を通じ、衣服をはじめ、彫刻や平面作品の制作。髙橋は2022年4月に道半ばで逝去したが、衣服、彫刻、建築、空間、茶の湯と多岐に渡る活動では、京都・祇園に創り上げた総合芸術空間「T.T」や、また約2000点に及ぶ服飾資料や古美術品を残した。
「ティー・ティー」では、2024年から髙橋大雅の活動の核となる考古学的な手法を引き継ぎ、髙橋が蒐集した過去の遺物のアーカイヴを開示するためのプラットフォーム「T.T I-A(Institution of Archeology)」を立ち上げている。
同展示では、髙橋が最も影響を受けた芸術家の一人であるイサム・ノグチが作庭した石庭「天国」を主な展示空間とし、髙橋が蒐集した過去の遺物や約300点に及ぶヴィンテージの服飾資料、さらにそれらから着想を得て髙橋が制作した衣服や彫刻作品を公開する。
ノグチが表現した抽象的な時間と空間の交錯や自然との調和を、髙橋独自の視点で「応用考古学の庭」として、また「T.T」内にある日本建築における陰翳の美意識を体現した茶室「然美」は草月流とのコラボレーションによる「竹窓の然美」として、再構築している。
今回は、草月流・三代目家元の勅使河原宏氏が生み出した竹による回廊式の異空間から着想を得た空間で、立礼式で4品のペアリングコースも提供。さらに同展示の関連イベントとして、12月24日18:00から、パリを拠点とするサウンド・アーティストTomoko Sauvage氏によるライブパフォーマンスを1階・草月プラザで開催する。
髙橋の掲げた「応用考古学」の理念を具体化し、過去の遺物や美意識を現代に甦らせる試みである同展示。「応用考古学の庭」と「竹窓の然美」という二つの空間は、時代や文化を超えた創造の可能性を示唆するとともに、未来を見据えた新たな視点を提供する。
■展示「T.T I-A 02 遺物の声を聴く 応用考古学の庭」
期間:2024年12月22日~29日
会場:草月会館 〒107-8505 東京都港区赤坂7丁目2-21
1階・草月プラザ
営業時間:11:00~19:00 *23、24日は11:00~16:00/29日は11:00~15:00 最終入場は閉館の30分前
入場料:無料
2階・竹窓の然美
営業時間:11:00~12:00/15:00~16:00 *29日は11:00~12:00の回のみ
完全予約制
竹窓の然美 特設ページ・ご予約はこちら
Tomoko Sauvage ライブパフォーマンス
日程:2024年12月24日 18:00
会場:草月会館 1階
入場料:無料
Courtesy of T.T