©DOLCE&GABBANA

　「ドルチェ＆ガッバーナ（Dolce＆Gabbana）」は2024年7月１日から３日にかけて、アルタ モーダ コレクション（女性用高級仕立服）、アルタ サルトリア コレクション（男性用高級仕立服）、アルタ ジョイエッレリア（ハイジュエリー）を発表した。同ブランドはこれまでもイタリアの様々な地を巡り、その地の伝統的な魅力を反映したコレクションを発表してきたが、今回はブランドのルーツであるシチリアに次ぐイタリア第二の大きさを誇るサルデーニャ島を選んだ。この島にはイタリアの他の地とは全く違う独特の文化が根付いており、古くからの伝統がそのまま残っている。今回のコレクションは、そんなサルデーニャ島がインスピレーションになっている。

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　アルタ モーダ コレクションが発表されたのはサルデーニャ島南部の海辺の町、ノーラのローマ遺跡。ノーラはサルデーニャ島で最も有名な祭りのひとつ、サント・エフィジオ祭りの際には、全島から民族衣装を着た人々のパレードが行き着く聖地としても知られる。コレクションではそんな民族衣装を思わせるような古代サルデーニャの織物技術をウールとジャカードシルクのケープや、立体的な花飾りで飾られたカラフルなドレスなどが登場する。基本的には、黒と白のパレットを基調としたシンプルなドレスに、フィリグリー細工からのインスピレーションによる金糸を使った装飾、刺繍やビジュー、レースなどが施され、民族衣装のようなリング、ブレスレット、イヤリングなどのアクセサリーによって華やかに彩られている。サルデーニャの風による軽くて動きのある流動性を表現すべく、ドレスのシルエットは垂直性を強調している。

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Photo by DSL Studio  Melania Dalle Grave, Piercarlo

　アルタ ジョイエッレリアでは、ドレスのディテールとして登場しているフィリグリー製法が主役。古代の伝説によると、神話に登場するサルデーニャの妖精または魔女であるヤナスが金糸を刺繍して織り、その中に宝石をはめ込んだところから「プレンダ」というサルデーニャのジュエリーが生まれたとか。その典型的なもののひとつの「ボタン」という女性のバストのような形状の装飾はペンダントやイヤリングにも。また同じくフィリグリー製法で、「コルブラ」という取っ手のない籠のようなフォルムものや、花のモチーフ、穀物、貴石などの装飾的要素で彩られたジュエリーが登場している。

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　一方、アルタ サルトリア コレクションは、前出のサント・エフィジオ祭りのパレードがインスピレーション源。職人の手仕事により緻密なディテールが施されたモアレ、レース、ベルベットなどといったラグジュアリーなファブリックを使用し、プチポワン、かぎ針編み、刺繍でつくり上げられた美しい花のモチーフで装飾されている。伝統的な手織り機で織られたピオビオーネと呼ばれるブドウの房のモチーフをはじめ、サルデーニャ島に受け継がれる職人技の伝統と卓越した織物技術へのオマージュだ。
　また、もうひとつのサルデーニャ島のマモイアーダ村の重要なお祭り「マモイアーダのカーニバル」に登場するマムトネス（黒いマスクに羊の毛皮と重い鈴をつけてパレードする）が着用するマストルカと呼ばれる厚手のウールコートなど、羊飼いの伝統的な衣装からインスパイアされて生まれたルックも登場した。

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文：田中美貴

クリスティーナ・アギレラのパフォーマンスで幕開け

Photo by Marco Bahler　©DOLCE&GABBANA

　イベントの前日の６月30日に行われたオープニングパーティーでは、シンガーソングライターのクリスティーナ・アギレラがこの日のために制作されたカスタムデザインの衣装を身にまといパフォーマンスを披露した。

クロージングパーティーではケイティ・ペリーが登場

Photo by Marco Bahler　©DOLCE&GABBANA

Photo by Cynthia Parkhurst　©DOLCE&GABBANA

　イベント最終日の7月4日に開かれたクロージングパーティーでは、シンガーソングライターであり、女優、タレントとしても活躍するケイティ・ペリーが、カスタムデザインの衣装を身にまといパフォーマンスを披露した。

来場セレブリティ

Photo by Marco Bahler ©DOLCE&GABBANA