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2015.06.24

ファッションとコマース

 今月6月8日にサンフランシスコで開催されたアップルイベント「WWDC2015」では、新たなOS機能や新サービスの発表もあり会場を湧かせました。様々なサービスが発表された中、ファッション的な視点で見ると、Apple Pay(アップルペイ)がやはり気になります。すでに多くのリテールで使用されているこのサービス。2015年中には JCPenney(JCペニー)でもサービスが開始されるのだそうです。

 

 Apple Payのサービスが開始されてから、最初に私がサービスを利用したリテールとして目にしたのは ANTHROPOLOGIE(アンソロポロジー)でした。アーバンアウトフィッターズグループは、若者たちを対象としたブランドを中心として展開している事もあり、テクノロジーとの融合がEコマースやSNS、またこうしたApple Payの様にストアというリアルな世界でも早くから取り入れています。

 

Eコマース進出に関する記事(WWD): http://wwd.com/media-news/digital/pinterest-instagram-buy-buttonions-10140025/

Apple Payを利用しているアパレルブランド(一部)

FOREVER 21(フォーエバー21)
Nike(ナイキ)
L.L.Bean(LLビーン)
EXPRESS(エキスプレス)
Foot Locker(フットロッカー)
Bloomingdale’s(ブルーミングデールズ)
SEPHORA(セフォラ)
URBAN OUTFITTERS(アーバンアウトフィッターズ)
AMERICAN EAGLE OUTFITTERS(アメリカンイーグルアウトフィッターズ)
LEVI’S(リーバイス)
Aeropostale(エアロポステール)
CHAMP’S(チャンプス)
Free People(フリーピープル)
DICK’S(ディックス)
KOHL’S(コールズ)
ANTHROPOLOGIE(アンソロポロジー)
SPORTS AUTHORITY(スポーツオーソリティー)
macy’s(メイシーズ)
JCPenney(JCペニー )

Square + Apple Pay

 新たなパートナーシップとして決済サービスを提供する「 Square(スクエア)」が追加されることが発表されました。

 

 スクエアはスモールビジネスの間で多く利用されている決済サービス。ニューヨークでは特に、そうした規模のまだ小さなリテールや、コーヒーショップやカフェでの利用が多く、またファーマーズマーケットやフリーマーケットなどの野外のイベントに出店するショップでも利用されているのをよく目にします。 日本でも外国でも、ファーマーズマーケット(マルシェ、朝市)などでは現金で支払うことがほとんどだと思います。 私も経験があるのですが、こうしたイベントで買い物をしている際に、急に現金が足りないなんてことはありますよね。その時は本当にスクエアで簡単に決済が済ませて便利だったことを覚えています。Squareのサイトではすでに新たなカードリーダーの予約受付が開始され、今秋よりアップルストアでも購入が可能になるそうです。

 

 大小関係なく活用が可能なサービスではありますが、特にスモールビジネスの経営者たちにはさらに便利になるでしょう。こうしたサービスが提供されるようになって、確実に決済の部分でビジネス、売り上げの管理も楽になったと思われます。

 

 また、外国でクレジットカード生活をしていると、たまにカードがスワイプした際にうまく読み取らない場合も多々。利用する側としても、 Square + Apple Pay の新サービスが開始することでそういったジレンマも減ることでしょう。

Pinterest – Buyable Pins(ピンタレスト)

 アップルは6月末より、ピンタレストとパートナーシップを組むことで、ピンされた商品からそのままApple Payを使い、ピンタレストのページ内で決済を完了するサービスを開始します。ピンタレストでは、そもそも6月中に「BUY」ボタンを追加することを発表。 単に情報を閲覧、シェアするソーシャルサイトからソーシャルコマースへと大きな変化を遂げます。

 このYouTubeにアップされていた新サービスのビデオ。 見て、シェアして楽しむだけでなく、買い物まで出来るようになるんですよ、というワクワク感がとても伝わってくる映像だと思います。アプリ経由でそのままお買い物をする場合は、事前にピンタレストにクレジットカード情報を登録しておくことが必要となりますが、決済部分でパートナーシップを組んでいるStripe社とBraintree社との開発でセキュアな環境でお買い物を楽しむことが出来るようになるそうです。

 

 ピンタレストにせよ、インスタグラムにせよ、こうした大成功を遂げたソーシャルネットワークサービスだからこそサービスの改善、進化が常に期待されます。色々な人と写真をシェアすることでエンゲージする楽しさからスタートしたサービスは今、ソーシャルコマースへ進化していこうとしています。いったい私たちは次にどんなサービスを求め、そしてこうした企業はどう応えていくのか楽しみですね。


 

RINA  

R I N A

90年代の米国がネットバブルだった頃に米国にて日本向けのファッションポータル事業にコンサルタントとして関わる。

 

以降、「ファッション」と「インターネット」上で行われるビジネスを中心とした事業に15年ほど携わり、Web製作やディレクション、ビジネスのコンサルタントを行う。現在は米国のファッション事情やトレンド、ファッションとIT関連を中心とした執筆、今までの経験と知識を活かしビジネスサポートも行っている。

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