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2012.11.15

SNSを活用して売上げを伸ばした例・Instagram編

 前々回FASHION x IT vol.17 でもInstagram(インスタグラム)がファッション業界でどのように活用されているか、Rebecca Minkoff(レベッカミンコフ)などの率先してデジタルメディアを活用しているブランドを例にご紹介しました。今回は引き続きそのレベッカミンコフが、展開する靴のラインの売上げがうなぎ上りに増加した理由の背景にInstagramが大きな要因であったという話をみなさんにもシェア出来ればと思います。

 

(この内容は先月26日の米WWD紙に取り上げられていたWWDのデジタルフォーラムが開催された際に、Rebecca Minkoffの創設者で最高経営責任者でもあるUri Minkoff(ユリ・ミンコフ)氏がイベントの中で伝えた内容のものです。)

 

 さてRebecca MinkoffがInstagramを使いだしたのは1年程前だと言います。
デザイナーのレベッカ・ミンコフとブランドのソーシャルメディアチームの努力もあり、Instagramアカウントには現在10万人以上のフォロワーを持ち、また500~2,000の新たなフォロワーが日々増えているのだそうです。私もいつもレベッカがインスタグラムする写真を見てはよくハートを付ける10万人のフォロワーの中のひとりです。
その後ブランドのチームは今年の1月初旬に”Shoetography”というテーマのもと、毎日デザイナーのレベッカがどのような靴を履いているのかをインスタグラムする企画を行ったそうです。するとそのインスタグラムした靴の写真たちには何千というハート(Facebookでいうところのlike)が付く程の反響。毎日その日履いている靴をインスタグラムするという単純なことでも、短時間の間にブランドとファンたちと繋がる場を持てることがインスタグラムすることで分かったのだそうです。
 こうしてファンたちの靴のコレクションに対する関心はRebecca Minkoffのビジネスにもプラスとなり、百貨店のブルーミングデールズではRebecca Minkoffの2012年秋の靴の商品を再注文しなければいけない程セールスの部分にも影響があったそうなのです。

 Instagram初心者であれば、まずは流れに慣れるためにも自分がシェアしたいと思う写真をインスタグラムするところから始めることを勧めます。その間に実際Instagramを使ったマーケティングを成功させているRebecca Minkoffの様なブランドやリテール、ブロガーなどをフォローし勉強してみるのも良いでしょう。
そうすることでInstagramの楽しさや活用の仕方が分かって来たなと感じたところで、下記の3つのステップを試してみては如何でしょう。

 

1)ブランド/リテールの視点が伝わるテーマを決めてインスタグラムする。(誰もが身近に感じる「事」「物」「場所」など)
2)そのテーマについて発信頻度を決めて発信。(フォロワーに掲載頻度を伝えても良い)
3)フォロワーが付き始めたらInstagramを活用したコンテストを開催してみる。(優勝者への特典があるとより盛り上がる)

 

 ユリ・ミンコフ氏によればブランドが具体的な視点を持っていれば、Instagramは消費者とつながりを持つとてもパワフルな方法だとデジタルフォーラムの中で伝えたそうです。ソーシャルメディアを活用する事で大切なのは、その名の通り“ソーシャル(社交)”しなくてはなりません。一方的な発信で終わらない様コメント欄を通じ会話のキャッチボールをすることや、フォロワーとつながるきっかけになる内容を積極的にインスタグラムしていくことでファンたちをどんどん交流していくことを心掛けましょう。

 

 「Rebecca Minkoff」は、幅広い層の女性ファンを持つニューヨーク発のコンテンポラリーライフスタイルブランドです。2011年の3月には東京の銀座にフラッグシップストアをオープンし、2013年の秋頃にはいよいよニューヨークのソーホーにもフラッグシプストアをオープンするそうです。


 

RINA  

R I N A

90年代の米国がネットバブルだった頃に米国にて日本向けのファッションポータル事業にコンサルタントとして関わる。

 

以降、「ファッション」と「インターネット」上で行われるビジネスを中心とした事業に15年ほど携わり、Web製作やディレクション、ビジネスのコンサルタントを行う。現在は米国のファッション事情やトレンド、ファッションとIT関連を中心とした執筆、今までの経験と知識を活かしビジネスサポートも行っている。

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