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2023.06.29
【2024春夏パリメンズ ハイライト2】本格的なポストコロナに突入しデザイナーの提案がシンクロ 強まる日本人デザイナーの存在感
写真左から「ディオール」「エルメス」「ロエベ」「ルドヴィック デ サン サーナン」
2023年6月20日から25日まで、パリ市内の各所でショーやプレゼンテーションを行う2024春夏パリメンズコレクションが開催。後半には「ディオール」、「ロエベ」、「エルメス」などがショーを行った。
メゾン ミハラ ヤスヒロ(Maison MIHARA YASUHIRO)
ベルリンの壁が崩壊してから1990年代にアシッドハウスやテクノハウスが全盛となった、自らの少年時代に思いを馳せた三原康裕による「メゾン ミハラ ヤスヒロ」。しかし、ノスタルジーに終始することなく、コンテンポラリーなファッションをクリエイトしている。ルノーの販売所だった建築物内で、敢えてBGMにハウスミュージックを流さず、ロックバンドの生演奏をバックにショーを行った。
多くはビッグシルエットのアイテムで構成し、ジャケットやブルゾンはドロップショルダーにデザインされている。また、着古されたかのような色落ち加工が施され、モノトーンで無機質な印象を与えた。ニットにもダメージ加工が施されるが、今季はより一層誇張されている。
シルエットは細く長いものが多く見られ、ドレスのようなニットプルや膝下まで伸びるスリープのロングスウェットなどが印象的だった。吹き付けと染色を組み合わせた独自の技術によるスタジアムジャンパーも目を引いた。
それらに華を添えるのが、「トーキングアバウト ジ アブストラクション(Talking About The Abstraction(TATA))」とのコラボレーションによるカセット型ウォレットや、マガジン型クラッチバッグ。特に後者には、青木正一が編集長を務めた「STREET」と「FRUiTS」のバックナンバーからの写真が使用された。
ディオール(DIOR)
「ディオール」のアーティスティックディレクターにキム・ジョーンズが就任して5年目の今年。記念すべきアニバーサリーイヤーのコレクションとして、“「ニュールック」から「ニューウェーブ」へ”と題し、歴代のウィメンズウェアから着想を得て、現代のメンズウェアをクリエイトした。エコール・ミリテールの特設会場にせり上がりの舞台を設置してショーを開催。
「ディオール」のアイコンである籐編みモチーフのカナージュ、ジョン・ガリアーノ時代の「発明」であるサドルバッグなどが各ルックを彩り、ジャンフランコ・フェレがディオール時代に発表した刺繍、御大クリスチャン・ディオールのシェイプ、ディオールの後継者となったイヴ・サン=ローランのシルエット、50年代後半から80年代後半までの一時代を築いたマルク・ボアンのテクスチャーといったものがインスピレーション源となっている。
ダイアナ元妃が愛用したことで世界中に知られたレディ・ディオールバッグの象徴的なカナージュモチーフは、コレクション冒頭からニットやコート、ブルゾンやショーツに至るまで、各アイテムを彩っている。イヴ・サン=ローランを彷彿とさせるAラインを強調したブルゾンには、ジャンフランコ・フェレ時代のインドをテーマにしたコレクションを想起させる刺繍が施され、後半のドレッシーなルックを華やかなものにした。
ジョン・ガリアーノ時代からコラボレーションするハットデザイナー、スティーブン・ジョーンズによるヘッドドレスには、中国の唐時代に誕生したベルベット製の花飾りである「絨花」を配し、アシッドカラーとのコントラストを見せた。
アンダーカバー(UNDERCOVER)
高橋盾による「アンダーカバー」は、マレ地区のショールームにて、レディースのプレコレクションと共に様々なコラボレーション作品やラインを重層的に見せた。
オランダ出身の画家、ヘレン・フェルフォーヘンとのコラボレーションによるブルゾンやジャケットには、彼女のダークな側面を前面に押し出したアートワークをプリント。織りネームを敢えて袖や身頃に配したジャケット類は、圧着テープをスリーブ部分に使用し、折山を表に出している。
リサイクルポリエステルによるチェーンモチーフのブルゾンは、風も水も通さないスリーレイヤー素材によるもの。ランニングの後に履くリカバリーシューズメーカーの「ウーフォス(OOFOS)」とのコラボレーションシューズも発表。これは高橋盾がランニングをライフワーク的に続けていることによる。また「キジマタカユキ(KIJIMA TAKAYUKI)」とのコラボレーションによるハットも継続。
ゴブラン織り風のフローラルモチーフのジャケットや、レザーのアップリケブルゾンなど、ハイエンドなラインには、死の宣告をする妖精であるバンシーズ(The Banshees)のシリーズのシャツをコーディネート。ルックブックではチュールのヴェールをモデルに被せ、葬儀をイメージさせた。カットソーで製作したコートやブルゾンには、サードアイと命名されたメタルの球体パーツを飾ったキャップを合わせる。
メンズのプレコレクションには、昆虫を刺繍したアイテムや2019年のコレクションから引用されたバラモチーフのブルゾン、2003年以前のロゴをプリントしたPVCのレインコートなどが登場。その他にも、高橋盾のワードローブをイメージしたシェパードのラインでは、羊のアップリケを施した和紙のファブリックによるTシャツを継続。同じく羊のアップリケのジャケットやブルゾンが登場し、日常着として提案していた。
ロエベ(LOEWE)
独自のシルエットを生み出し、メンズウェアの新しい解釈を見せたジョナサン・アンダーソンによる「ロエベ」。フランス共和国親衛隊宿舎内の馬術練習場に、リンダ・ベングリスの噴水作品を配したランウェイを設置してショーを行った。
今季は、魚眼レンズで下方から覗いた時に見える人間のプロポーションからインスパイアされたとのことで、トップが小さく、ボトムが大きいデザインが主流となっている。多くのルックにバギーなハイウエストのパンツがコーディネートされ、アウターは細く長いシルエットにデザイン。
特に目を奪われたのが、全面にスワロフスキーのクリスタルを配したルック。縫製をしてから貼り付けるため、その作業は全て手による。これはリンダのグリッターな作品からインスパイアされたもの。
大きなアーガイルのニットプルや、丸みを帯びたスリーブのローゲージニットプル、あるいは一体成型のニットを織り込んで二重にしたブルゾンなど、ニット作品もバリエーション豊か。
アンティーク生地のようなジャカード素材にハチドリモチーフのクリスタルを配したトップスや、針のようなパーツを突き刺した背面がオープンのジャカード素材のトップス、同じくバックサイドが開いたシューズと一体型のレザーによるつなぎなど、ジョナサン・アンダーソンならではのクリエーションが随所に織り込まれ、コレクションに強いアクセントを与える。「新しいメンズウェアの発明」の可能性を感じさせるコレクションとなっていた。
カラー(kolor)
灼熱の太陽の元、スキーシューズやスキーパンツ、雪の結晶モチーフのニットが登場し、炎天下の暑さのせいもあってか春夏コレクションであることをすっかり忘れさせた阿部潤一による「カラー」。パリ大学の図書室前の中庭スペースを会場にショーを行った。
それもそのはず。デザイナーは最近スキーに凝っているという情報が会場内で出回った。春夏コレクションに敢えてスキーをモチーフとして選ぶという逆説的なテーマ設定は大変興味深く、パリコレクション史上類を見ない大胆さではある。
様々な色布をパッチワークしたブルゾンやジャケット類は、スキーインスパイアではあるのだが、軽やかで見目麗しい。ジャケットとスキージャケットが一体化し、まるでケープのようになっているアイテムは新鮮で、様々な色が重なり合うレイヤードは透け感のあるブルゾンによって立体的な様相を見せ、このブランドならではの計算し尽くされた、完璧ともいえるスタイリングを堪能出来た。
しかし、フィナーレを待たずして日陰に向かって一目散に避難。パリコレクション中に、久々に生命の危機を感じた瞬間だった。
エルメス(HERMÈS)
イエナ宮を舞台に、ブランドのコードで解釈されたウルトラモダンなコレクションを見せたヴェロニク・ニシャニアンによる「エルメス」。このブランドらしいレザー使いはもちろん、様々なテクニックを用いた素材をふんだんに配して、新しい「エルメス」のメンズウェア像を描いて見せていた。
トレーシングペーパーをイメージしたテクニカル素材によるシアーなタンクトップには、シルクの格子モチーフのシャツを合わせ、バギーなクロップドパンツをコーディネートして涼し気な装いを提案。今季はジャケットでもシアー素材を用いたものが見られ、トランスペアレンシーがキーワードの一つとなっている。
ジップアップのフード付きトップスには、ゆったりしたシルエットのパンツを合わせるが、二重になったベルト、メドールモチーフが底面に連なるソールのサンダル、レザーとメタルを編み込んだシェーヌダンクルモチーフのブレスレット、そして鍵のケース(クロシェット)をシャドーで表現したオータクロアがアクセントに。
レザーにスカーフのデザインをプリントした上に、水圧でパンチングする技術のパーフォレーションを施したジャケットはリバーシブルで着用可能。スエードのシャツやジャケットにも、「エルメス本店」の床に施されたHのモザイクモチーフをパーフォレーションしている。ニットとシルクを重ね、ベースとなるニットをニードルで起毛させた素材のシャツは、正にエルメスの職人技が表出したアイテム。随所にさり気なく新しさを配しているのもこのブランドらしい。
ホワイトマウンテニアリング(White Mountaineering)
スポーツ&アウトドアウェアの考察からスタートして、一つのジャンルを切り拓いてきた相澤陽介による「ホワイトマウンテニアリング」。パリ薬科大の前庭にランウェイを設置してショーを開催した。
フォーマルウェアをカジュアルに解釈したルックでスタートしたが、シルエットは無駄が無く極めてエレガント。スポーティなバギーパンツには、アシメトリーに襟を開けたブルゾンやトップスを合わせるも、黒という色も手伝ってか、落ち着いた美しさを帯びたルックに映る。
ポケットを無数に配したブルゾンやAラインのボンバースなど、スポーティなアイテムと、シンプルなフォルムのアイテムとのコントラストが新鮮。ペイズリーのセットアップ、カラーブロックのニットジャカード素材のパーカなどが華を添える。
今季は、デザイナーが旅から得たものや、これまでに目にしてきたものを写真と捉え、過去と未来の時間軸を超えた情景描写をテーマにし、コレクションタイトルを“Memories”としている。その流れで目を引いたのが、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の車、デロリアンをプリントしたTシャツとブルゾン。デザイナーにとってのノスタルジーが感じられ、コレクションの中でさり気ないアクセントとなっていた。
ベッドフォード(BED J.W. FORD)
2020年1月に、既に三原康裕のショーの前にパリでゲリラショーを行っている山岸慎平による「ベッドフォード」が、満を持して単独ショーを開催。ヴィンテージに想を得たルックの数々は、会場となった劇場のゲーテ・リリックのアンティークな広間に見事に調和していた。
細くて長いシルエットの光沢素材によるコートでスタート。星のボタンを配したジャケットにはショーツを合わせ、アシメトリーカラーのロングジャケットにはタンクトップとボクサーショーツをコーディネート。チューリップのアクセサリーを飾り、どことなくフェミニンな印象を与える。
ボタンが3つ付いてはいるが、実はワンボタンのジャケットや、ボタンホールの無いジャケット、ジップを真横に配したパンツ、デボレ素材のパーカなど、捻りを加えたアイテムが続く。中でもシャネル・ジャケットのような、チェーンを縫い付けたカーディガンは印象的だった。
ラメ素材のブルゾンにフローラルモチーフの刺繍を施したショーツを合わせたルックもフェミニンな仕上がり。黒のラメ素材のブルゾンにはミリタリーパンツをコーディネートし、そのコントラストが興味深い。各ルックの美しさはさることながら、それぞれコーディネートの妙が生かされたルックが連続し、完成度の高さを見せたコレクションだった。
ダブレット(doublet)
シュールレアリスティックな作風を推し進めた井野将之による「ダブレット」は、元ソルボンヌ大学の校舎だったCESUREの広大なスペースを会場にショーを行った。
ヘソのプリントが施されたショーツ、身頃が前方にずり下がってしまったかのようなGジャン。ディテールに目を奪われつつも、シルエットにも強烈さが滲む。ショートパンツとシアーな裾のトラウザーとショート丈のタンクトップには、オーバーサイズに仕立てられたジャケットをコーディネート。ジャケットは異常な程に大きな肩だが、全体としてはバランスの取れたシルエットになっているから不思議だ。
CDプレーヤーの付いたフーディや箔を押したドロップショルダーのGジャン、I♡3Dと織られたいびつなフォルムのニット、ダメージ加工を施した彫刻的なアシメトリースウェット、ジャカードで織られたデニムモチーフのスカート、光沢素材のランニングウェア、ギリギリのラインのツイード製ショートパンツ…。何かがおかしいのだが、それぞれがとてつもない魅力を放っている。
普段何気なく見掛けているアイテムに捻りとユーモアを加え、特別なものに仕上げる。そこには常に進化し続けるブランドの姿勢があり、それがコレクション全体に帯びる熱と勢いに現れていた。
ターク(TAAKK)
蜂の巣、貝殻の文様、葉脈など、自然にある形状に着目した森川拓野による「ターク」。“GOD IS IN THE DETAILS(神は細部に宿る)”と題したコレクションを劇場のメゾン・デ・メタロで発表した。
「自然の形状になぜ感動を覚えるのだろうか?」という考察からスタートし、デザインに落とし込んだ今季。自然は途方もない積み重ねによって美しさが生まれたとする仮説に倣い、途方もない刺繍作業をし、職人との協業をした結果、精緻で見事な美しさを放つコレクションを創り上げた。
ショー冒頭から、一体どうやって形にしたのか想像が及ばない。ニットジャージーをコード状にしてジオメトリックモチーフに繋いでいるのだが、その手作業の凄まじさには驚嘆する外ない。ローエッジの無数のパーツを縫い合わせたデニムパンツや、ストライプ地をコード状に這わせたドレスシャツ、リボンをつまみ細工のようにモチーフで表現したサテンのブルゾン。それぞれが神々しささえ湛えている。
デコラティブではあるが、決して重くならず軽やか。森の情景を刺繍したセットアップはメッシュ素材をベースに作られ、軽やかさを象徴するアイテムとなっていた。このブランドの記号ともいえるグラデーションアイテムとの親和性も高く、終始息を呑んだのだった。
ルドヴィック デ サン サーナン(Ludovic de saint sernin)
「ルドヴィック デ サン サーナン」2024春夏コレクション
「アン ドゥムルメステール(Ann Demeulemeester)」のクリエイティブディレクターに就任し、広く知られるようなったルドヴィック・デ・サン・サーナン。国立中央公文書館の中庭をランウェイにショーを開催し、リック・オウエンスやオリヴィエ・ルスタンが最前列で見守った。
薄いツイード素材によるレディースのロングドレスでスタート。メンズのルックにもツイードがあしらわれ、シアーなセットアップとして登場。レザーのレースアップパンツには、レザーのノースリーブシャツを合わせ、レースアップショーツにはシアー素材のシャツをコーディネート。前面がオープンになったシャツなど、パリコレクションのランウェイ以外では目のやり場に困るアイテムは健在。
その後はブランドのロゴを配したデニム素材のパンツや、シンプルなニットプルなど、このブランドとしては大人し目のアイテムが続くも、鎖帷子のトップスで一気にクィア度を上げてフィナーレへ。
実は「アン ドゥムルメステール」のコレクションは1回限りで退任となった。特に今季レディースの完成度の高さを見る限り、もう少し頑張ってもらいたかったというのが本音である。
今季のパリメンズコレクションのキーワードは?
各ブランドの個性が強く、従来ならば大きなトレンドを捉え辛いパリコレクションである。しかし、今季はなぜかまとまった流れが見えていた。それはコロナ禍が落ち着き、皆が同じことを考え、同じものに目が向いているから、なのだろうか。
ショーツ&ショートパンツ
写真左から「ディオール」「ポール・スミス」
ショーツやショートパンツが目立ち、そしてボクサーショーツをアウターとして発表するコレクションが多かった。「ディオール」はショートパンツのルックを1つのシリーズでまとめて見せ、「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」はジャケットをインにしてボクサーショーツを強調し、「エルメス」もレザーのボクサーショーツを登場させている。「ポール・スミス(Paul Smith)」に至っては、トラウザーを穿き忘れたかのような演出で、ボクサーショーツがコーディネートされていた。
ドレスのようなトップス
写真左から「オム プリッセ イッセイ ミヤケ」「クレージュ」
ドレスのようなアイテムは、当初から「ロエベ」が発表してきたが、ここに来て多くのブランドで見られるようになった。「オム プリッセ イッセイ ミヤケ(HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE)」はプリントを施したプリーツのロングシルエットのアイテムを登場させ、「クレージュ(Courrèges)」や「ドリス ヴァン ノッテン」などのブランドでも丈の長いシルエットのアイテムが目を引いた。これは昨今の社会におけるLGBTQについてのサブジェクトが少なからず影響し、性差を無くすという流れが出来上がっているためかもしれない。
アースカラー
写真左から「ドリス ヴァン ノッテン」「ロエベ」
これまでのショッキングピンクやネオンイエローといった強い色は影を潜め、土や水、空などを想起させるアースカラーがコレクションの中で主流なパレットになっているのが興味深い。地球温暖化が叫ばれる中、自然回帰、自然への憧憬が影響しているのだろうか。
シアートップス
写真左から「エルメス」「カラー」
シアーなトップスやジャケットも目立っていた。「エルメス」では、トランスペアレンシーがキーワードの1つで、インナーに合わせたアイテムの存在を見せながら立体感が生まれるジャケットが目立っていたし、「カラー」では透けるようなブルゾンがインナーのシャツを映し出し、色の重なりを計算したスタイリングが美しかった。こちらは地球温暖化による暑さ対策として考案されたもの、というよりも、新素材の開発によってクリエーションの可能性が広がったためと考えられる。
ますます存在感が増す日本人デザイナーたち
それはそうと、日本である。今回、公式カレンダー上では81のブランドが参加したが(初日1つ目のショーはファッションスクール絡みで厳密にはブランドではない)、そのうち日本のブランドが実に15も参加していたのである。これは、3月に行われたレディースコレクション参加ブランド総数106のうちの日本の参加ブランド総数11よりも割合が断然多い。レディースの日本ブランド参加割合が10.3%であるのに対し、メンズは18.5%。ほぼ倍に近い。もちろん、無闇やたらに日本勢が参加しているのではなく、それぞれが強い個性と高い技術力を誇るブランドばかりである。そのクリエーションへの情熱の高さと完成度の高さは、フランスのビッグブランドと比較しても引けを取らない。そして、コレクションを通して物作りへの真摯な態度と誠実さが滲み出ているのである。今後も日本のブランドには真剣に向き合っていかなければならない、と改めて思ったのだった。
取材・文:清水友顕(Text by Tomoaki Shimizu)
画像:各ブランド提供(開催順に掲載)