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2017.11.10

第4回目ゲストは「アンリアレイジ」森永邦彦デザイナー 久保雅裕氏「ジュルナルクボッチのファッショントークサロン」

(左から)久保雅裕氏、石田紗英子氏、「アンリアレイジ」のファッションデザイナー森永邦彦氏

 USEN(東京、田村公正社長)が運営する音楽情報アプリSMART USENで配信中の「ジュルナルクボッチのファッショントークサロン」。ウェブメディア「ジュルナル・クボッチ」の編集長兼杉野服飾大学特任准教授の久保雅裕氏が、ファッション業界で活躍するゲストを招き、普段はなかなか聞けない生の声をリスナーに届けるが、アパレルウェブでは、その模様の一部を独占で紹介していく。第4回目のゲストは、「アンリアレイジ」のファッションデザイナー、森永邦彦氏だ。

石田紗英子(いしださえこ、以下石田):こんにちは~!『ジュルナルクボッチのファッショントークサロン』。石田紗英子です。それでは、クボッチこと、ジュルナルクボッチ編集長で、杉野服飾大学特任准教授の久保雅裕さん今日もよろしくお願いします。

 

久保雅裕(くぼまさひろ、以下久保):はい。よろしくお願いします。

 

石田:さぁ、本日のゲストですけれども「アンリアレイジ」のファッションデザイナー、森永邦彦さんなんですよね。

 

久保:はい。彼は、以前東京でショーを開催していたんですけど、この数年は、パリコレでショーをしている中堅のデザイナーです。彼が特に注目を集めているのは、いつもアッと驚くような技術を使ってショーを見せてくれるんですね。ある時なんかは、モデルさんのスカートがずるずるずるずる上がっていっちゃってね、やばいんじゃないかというような時もあったんですけどね。(笑)

 

石田:それも演出だったんでしょうかね。

 

久保:うーん、ほんとはイレギュラーだったんではないかと思ってますけどね。
そんな非常に一風変わったというか、そういった作風というか芸風というかね、そんなことも聞いてみたいなって思ってます。

 

石田:はい。さぁ、それではお招きしましょう。アンリアレイジのデザイナー森永邦彦さんです。どうぞ!

 

森永(もりながくにひろ、以下森永):こんにちは。

 

久保:ぼそっと入ってきた感じですね。僕は随分古くから知ってるんですけど、昔から割りと喋り方がぼそぼそっていう感じで。(笑)凄いはにかみ屋さんなキャラクターなんですけども、ところが、名刺は意外っていうか問題なんですよ。

 

石田:見せてください。え~!エッジが効いてますね。さすが!

 

久保:ほとんど、指名手配の犯人ですよね。

 

久保:最初の頃は、竹槍マフラー付けた単車に乗ってるお兄ちゃんみたいな。おそらくボンタン履いているだろうなっていう感じだったんですけどね。すいませんね、ゲストに対してこんなこと言って。

 

石田:さぁ、そんな森永さんの真髄に迫っていきたいと思うんですけど、まずはやはり少年時代から伺っていきましょうかね。

 

森永:バスケットボールが好きで、バスケットボールをしていたのと昆虫採集が好きで、昆虫採集してました。

 

久保:学研の『科学と学習』じゃないけど、そういうので付録で昆虫採集の標本を作るための注射器とか薬とか、ありましたよね。

 

森永:標本やってましたね。

 

久保:だいたい誰でも、割りと通る道ですね。男の子は。

 

石田:男性はやっぱりね。好きなんでしょうね。

 

森永:でもそのー…、今苦手なんですけどね。

 

久保:虫苦手?

 

森永:後半から。トラウマなんですよね。

 

(中略)

 

久保:洋服が好きだったとか、お母さんが縫物しててくれたとかそういう環境はあったんですか?

 

森永:母が文化(女子大学)で、小さいころは母が洋服作ってくれていて、家で祖母も洋服のお直しをやっていて、家にはずっとミシンがあって、そこにいろんな方が洋服を持ってきて直していたり、母が縫っているのを見ていたりっていう環境はありましたけど。でも、興味はぜんぜん、そこには向いてなかったですけど。

 

久保:向いてないけど、影響を受けっちゃっているんだよね。知らない間にね。

 

石田:こちらにいっらっしゃるゲストの方が、やはり少年時代に、ヒントが隠されているんですよね。生まれ育った環境で何かしらこうインスパイアされたみたいで。

 

(中略)

 

石田:プロフィールを実は拝見したんですけど、高校生の時、神田恵介さんにすごく憧れを持たれて早稲田に進まれてということなんですけど、その神田恵介さんとの出会いは何だったんですか?

 

森永:受験勉強の波に入っていって、最初は全然早稲田とかには興味なくて。ただ高校が進学校で、それなりの大学を目指すところだったんで、自分も予備校にいって受験勉強しようと思って。早慶のコースみたいなところで勉強してたんですけど、その時に出会った英語の先生がいて、その先生が英語の授業の中で全く違う話をするんですよ、5分くらい。勉強は全然面白くないんですけど、その5分くらいの話が面白くて毎回。そこでは音楽の話だったり、文学の話だったり、それこそファッションの話だったり、いろんなことを教えてくれたんです。ある日、洋服を持ってきた回があって、その洋服が神田さんの洋服だったんです。それまではすごく名の知れた、例えばアニエスとかそういうブランドの話をしてたんですけど、まだ全然無名の学生で服を作っている人がいるって。その洋服が全然普通の洋服ではなくて、左右も非対称で、ちゃんとこう縫製もしっかりできていないような「ある未完成さ」を持った洋服なんですけど。でも、彼はここにそのコンセプトと思いを込めて1着1着にタイトルをつけて洋服を作るみたいな。僕、洋服にタイトルをつけるとか、洋服に思いを込めるみたいなこと聞いたこともなかったですし、ただ装うものだと思ってたので。大学にも行って、洋服を作るってことをしている人はどんな人なんだろうと思って。それで、その人に会いたいですっていうのを、授業が終わった後に話に行ったんですね。

 このほかにも、「アンリアレイジ立ち上げ」「パリコレ」「技術を取り入れる話」「横浜トリエンナーレ」「モデルの奥様の話」、そして「今後のアンリアレイジについて」など縦横無尽にトークが続いた。

 40分に渡るトークの全貌はコチラ→http://smart.usen.com/ch02494/

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