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2017.10.13

第3回目のゲストはシップス顧問の鈴木晴生氏 久保雅裕氏の「ジュルナルクボッチのファッショントークサロン」

 USEN(東京、田村公正社長)が運営する音楽情報アプリSMART USENで配信中の「ジュルナルクボッチのファッショントークサロン」。ウェブメディア「ジュルナル・クボッチ」の編集長兼杉野服飾大学特任准教授の久保雅裕氏が、ファッション業界で活躍するゲストを招き、普段はなかなか聞けない生の声をリスナーに届けるが、アパレルウェブでは、その模様の一部を独占で紹介していく。第3回目のゲストは、シップスの顧問を務める鈴木晴生氏だ。

石田紗英子(いしださえこ、以下石田):こんにちは、お元気ですか。この番組はファッション業界のこの人に聞きたいという方にお越しいただいて、知られざる秘話や思いを伺い、その方の素顔に迫りたいと思います。1か月更新でお届けしています。それではナビゲーターをご紹介しましょう。『ジュルナルクボッチ』編集長で、杉野服飾大学特任准教授の久保雅裕さん。今日もよろしくお願いします。

 

(中略)

 

石田:さあ今日のゲストですけれども、セレクトショップ「SHIPS」の鈴木晴生さんです。どんな方なんですかね。

 

久保雅裕(くぼまさひろ、以下久保):業界の中でものすごい博識。知識の宝庫といっても良いぐらいの方でして。あちこちで講演会なんかもされたり、デパートだとかでトークショーなんかにも参加したりとか。今日は、いろんな歴史も含めて勉強させていただくつもりでおります。

 

石田:はい、それではお招きいたしましょう。株式会社SHIPS 顧問、メンズクリエイティブアドバイザーの鈴木晴生さんです。どうぞお入りください。

 

鈴木晴生(すずきはるお、以下鈴木):こんにちは、鈴木晴生です。今日は一日よろしくお願いします。

 

石田:よろしくお願いします。いやあ、なんて素敵な方なんですか、もうダンディズムですよね。

 

久保:そうなんです。でも、僕さっきお伺いしてびっくりした。御年〇歳。言っても大丈夫?ダメ?内緒(一同爆笑)。

 

(中略、少年時代の話)

 

久保:映画の話になってますけど。鈴木さん自身が、この映画をみたら、このシーンのこの衣装が今のこの時代で反映してるんだよ、みたいなとか、逆に学んで、今の時代にフィードバックされてるものがあるんだとか、そんな風な例で特別一つ上げるとすると…

 

鈴木:僕らの仕事からしても、やっぱりクロージングだとかね、重要になってくるじゃないですか。そうすると古典的なものもあるんだけど、比較的、世の中の人々がいいねっていうようなストライクゾーン入ってるもので、なおかつありそうでないようなところを描いてる『グレート・ギャッツビー』とかね。まぁメンズじゃラルフローレンがやってるし、レディスはアルドリッチ。賞をもらったのはアルドリッチなんですけどね。やっぱり同じ20年代を描いていても、やっぱり描き方が違うよね。あれも5回映画化されていて、今言ってるのは4回目ね。あのロバート・レッドフォードのやつですけども。まぁ後のディカプリオはディカプリオでいいんですけども。原作も何回も読んでます。やっぱり監督がどこを掘り下げようかっていうのによって全然違いますよね。そういうところでは『グレート・ギャッツビー』なんかは物腰とか服装の入れ具合とかね、色のハーモニーとか抜群ですかね。

 

石田:もう聞き入っちゃいますね。講義を受けているような気持ちになります。鈴木さんはやはりお兄さまお姉さま方に素敵な音楽や映画まで、教えていただいて、ファッションにもご興味を持たれたということなんですね。

 

久保:ファッションだけじゃないすごさがあってですね、実は。僕がラスベガスに取材に行って、そのあとグランドキャニオンに向かって車走らせていたら、田舎の空港でクラシックな飛行機とクラシックカーを集めたイベントをやっていたんですね。それをちょこちょこと写真を撮ってフェイスブックにあげたら、途端に鈴木さんがB何型の改良型の何年製ですねってコメントが入ってきて、これ写真見ただけでわかんの?って。

 

鈴木:さっき言った飛行機を作っていたところとつながっているんですよ。

 

久保:それはプラモデルですか。

鈴木:いや、朴(ほお)の木で。朴っていうのは下駄の材料ですね。ああいう残木をもらってきて削って、作ったり。そういう先輩がいたんですよ。その真似をするっていうことですよね。それを作るっていうことは結局裏側がどうなっているかって知らないとだめでしょ?いわゆるディテールですよね。それでやっぱりこうこの世界にどんどんどんどん入っていくと。

 

久保:深めるところが違うなっていう。多分車とかもお好きなんでしょう?

 

鈴木:そうですね。

 

石田:観察力がすごいですよね。今も多分私たちの服装とか全部チェックされてるんじゃないですか。いつのまにか。

 

(中略)

 

石田:若い方々向けにメッセージを頂けたらと思うんですけど。

 

鈴木:まぁ今の皆さんのやり方があると思います。その時代時代のね。ただ言えるのは好きなことを磨いていく。それは仕事もそうだし、取り組むその人自身もそうだし。やっぱり追求。追求っていうとちょっと固いですけども、やっぱり掘り下げていくことが、充実させていくことが、ひとつヒントかなという風に思いますよね。

 

(中略)

 

鈴木:一言でいうとメンタリティを磨いて思いを伝えていくと。それはどういうことかっていうと、日々感じるものがあるじゃないですか、これよりこっちだ。なぜ?って言ったら、それを自分なりの言葉で答えられる。それは、自分が日々そういう風に思っているから。だから間違っていても良いんです。人によってそれが適さない場合もあるんですけど、でもそれは、そういう風に思ってることが重要ですよね。

 

(後略)

 このほかにも、「ヴァンヂャケット時代」「自分のブランドで米国進出」「接客の話」などをテーマに白熱したトークが続いた。

 

 40分に渡るトークの全貌はコチラ→http://smart.usen.com/ch02494/

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