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2020.03.16
ヒラキ 都市部小型店を開設、8割が通販商品、体験の場にも
靴の企画・販売などを手がけているヒラキは2月29日、大阪市東淀川区に新業態の靴専門店である「ヒラキ イズミヤ淡路店」を開設した(画像は新店舗イメージ図)。
同社の従来型の実店舗では、靴商品を軸に食料品や日用雑貨、衣料、インテリア、寝具などを他社ブランドからの仕入れも含めて幅広く展開。2~4階建ての大規模な床面積を有する郊外型の大型店舗として、本社のある兵庫県内に4店舗を運営している。
今回の店舗は都市部を中心に展開している新業態で、商業施設内の一角に構えており店舗面積は約200平方メートル程度。品ぞろえは自社開発商品の靴をメインに通販で取り扱っている商品が8割を占め、残り2割が仕入れ商品となる。婦人靴から紳士・子供靴まで幅広く取り扱う。
店舗周辺の消費者の靴需要を満たすということだけでなく、通販商品を実際に見て試せる体験型の店舗としての役割も期待。そのため、陳列するのは通販の中でも売れ筋となっているアイテム、サイズ、カラーに絞った内容で、店内では通販カタログを設置するなど2回目以降の購入を通販に促す形となっている。「(ネットの画面では)サイズが分からない場合もあり、また、靴は履き心地も大事になる。実際に試してもらってよければ通販でリピートしてもらう目的のもの。相乗効果を狙っていく」(同社)とする。
なお、同業態の店舗として2016年10月に大阪府豊中市内に「サンパティオ庄内店」を第1号のモデル店舗として開設しており、今回の店舗は2号店となる。同社の通販商品の場合、500円の”ワンコイン商品”といった形で低単価なものが多いことから、リアルで専門店として展開するにはテナント料といった固定費との兼ね合いの部分で収益性に課題もあった。しかし、モデル店舗の開設から3年が経ち、運営ノウハウの蓄積も含めて収益化のめどが立ってきたことから今回の2号店の開設が決まったという。
今後も引き続き、京阪神間の都市部を軸に同業態での店舗開設を検討しているほか、関東の顧客からも実際に商品を試したいという要望が来ているため、将来的には関西以外での出店も目指していく。
また、現時点ではまだ導入していないものの、都心部に拠点ができるという観点から、今後は通販商品の店頭受け取りなどもサービスとして組み入れていくほか、来店者の声を商品開発に反映させる仕組みなどを構築することも視野に入れていくもよう。