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2019.06.13

ロコンド 店頭受取りなど8月始動へ、ロコンドコーナー展開する店舗でPB商品の販売も

 靴とファッションのネット販売を手がけるロコンドは8月から、通販サイト「ロコンド」と百貨店やブランドの店頭をシームレスにつなぐフランチャイズサービス「ミーツロコンド」を本格始動し、他のファッションECモールとの差別化を図る。

 「ミーツロコンド」のサービスは3種類あり、ひとつは通販サイト「ロコンド」で注文した商品を出店ブランドなどの実店舗で受け取りや試着、返品までできるサービスだ。「返品が面倒で購入を躊躇することがある」という消費者の声が一定数あることから、試着・返品ができる対象店舗を整備することで顧客の利便性を高めて購入を後押しする。

 ふたつ目は百貨店や、商業施設内にある中小靴メーカーの売り場の一角、セレクトショップの靴売り場などにロコンドコーナーを設け、ロコンドで扱う商品を販売する。設置する売り場のブラントとはかぶらない他社商品を販売することで品ぞろえに厚みを持たせ、売り場の提案力を高める。

 例えば、「ロコンド」サイトで企画するような、人気ブランドを集めたサンダルやレインシューズ、ブーツ、スニーカー、バッグなどの企画コーナーも展開できるという。ロコンドではミーツ専用の什器を準備し、取り組み期間中はブランドや百貨店などに貸与する予定で、ミーツ店舗と「ロコンド」サイト限定で展開するプライベートブランド(PB)も投入する。

 3つ目は、実店舗で販売スタッフと相談しながらロコンドの取り扱い商品をタブレットで確認して購入し、後日、ロコンドの倉庫から購入者の自宅や当該店舗に届けるサービスになる。

 店舗受け取りサービスは「ロコンド」で事前にカード決済することで、確実に来店してもえるようにする。導入ブランドにとっては「ロコンド」ユーザーが来店することで、買い回りの促進や店舗での顧客化も期待できるという。ふたつ目と3つ目のサービスは店頭での決済となる。

 「ミーツロコンド」の導入には月額固定費がかかるが、ロコンドコーナーや店頭のタブレット経由で「ロコンド」取り扱い商品が売れた場合は売り上げの25%をロコンドが販売手数料としてブランド側に支払う。ただ、ロコンド倉庫と店舗間および購入者宅への送料はブランドが負担する。

 「ロコンド」で注文した商品を出店ブランドなどの実店舗で受け取りや試着、返品までできるサービスでは、販売手数料として5%をロコンドがブランド側に支払うほか、ロコンド倉庫と店舗間の送料も同社が負担する。

 一方、ロコンドでは今秋をメドに、ミーツ店舗と「ロコンド」サイトで限定販売する靴のPBをスタートする計画だ。PBは取扱高140億円のEC運営で得た売れ筋情報などのビッグデータをもとに商品企画を行い、生産面は昨年10月に子会社化した婦人靴卸、ミスズアンドコーの製造ラインを活用する。3900円と買いやすい価格帯のパンプスやスニーカーなどをスタート時で9型展開するほか、1万円強の本革パンプスなども展開するという(画像)。

 ロコンドは過去にもPBの靴を展開したが、大きな売り上げにはつながらなかったと見られる。今回、ミスズアンドコーを子会社化し、メーカー機能を得たことで再度、PBに挑戦する。

 

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