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2025.04.16
「ディオール」京都・東寺の庭園で 2025フォールコレクションを発表

© CECY YOUNG
「ディオール(DIOR)」が2025年4月15日、2025フォール コレクションを京都の東寺の庭園で発表。国内外の豪華セレブリティが来場し、古都の夜を華やかに彩った。
ウィメンズ クリエイティブ ディレクター、マリア・グラツィア・キウリが今シーズンで提示したのは、「衣服と身体の関係性」に対する建築的視点からのアプローチ。建築が「内部空間によって定義される」ように、ファッションにおいても衣服は身体との関係性の中でその本質を明らかにしたという。






着目すべきは、日本文化へのオマージュである。1957年にムッシュ・ディオールが発表したキモノジャケット「ディオパルト」「ディオコート」の系譜を継ぎつつ、現代的な身体性を表現。ゆったりとしたジャケットやコートには、着物のシルエットと西洋のテーラリングが融合し、そこに帯のようなベルトで締めた。
さらに、京都で開催された展覧会「LOVE ファッション ― 私を着がえるとき」からもインスピレーションを受けている。身体、アイデンティティ、欲望といったテーマが、衣服の裁断や生地感を通して視覚化されている。
素材には上質なシルクが採用され、日本庭園を想起させるグラフィックが繊細にあしらわれた。ワイドパンツやロングスカートは、動きに応じて揺れ、身体性の美を際立たせる。黒は力強い存在感を放ち、フローラルモチーフはプリントで詩的に表現。金糸の刺繍が施されたインレイは、「ディオール」の探究心とクラフツマンシップの表れといえよう。 ファッションと建築を結びつけ、その本質にアプローチしたコレクションとなった。
来場セレブリティ