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2025.02.09
【NRF25 vol.3】バーバリー」ジョシュア・シュルマンCEO ブランド復調への思いを語る
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写真右:「バーバリー」ジョシュア・シュルマンCEO
最も歴史のある洋服ブランドとして知られる「バーバリー(BURBERRY)」。その「バーバリー」に2024年にCEOへ就任したジョシュア・シュルマン氏が、2025年1月12日の「NRF リテール ビッグショー」に登壇し、ブランド復調への思いを語った。
「バーバリー」は過去に何度も経営危機に陥りながらも、そのたびに再生を遂げてきた。2010年前後からカリスマ性のあるクリエイティブ・ディレクターを据え続けてコレクションシーンをリードするブランドに生まれ変わった。しかし、ここ数年は奮わず、優位的なポジショニングにも揺らぎが見られる。この歴史あるブランドの復調に向けて取り組んでいるのがシュルマンCEOだ。
シュルマンCEOは、「グッチ」「サンローラン」「ジミー チュウ」「バーグドルフ・グッドマン」「マイケル・コース」などで要職を歴任した人物である。彼がまず着手したのは、「バーバリー」の顧客層をいくつかに分類し、それぞれに適した商品とソリューションを提供することだった。新コンセプト店舗で展開する「スカーフバー」も、その取り組みの一環である。これらの施策の根底にあるのは、「ラグジュアリーブランドにおいて驚きを提供することは重要だが、それはブランドの本質的な価値に根ざしていなければならない」という考え方だという。
この「ファンダメンタル(核心的)」という言葉は、他のセッションの登壇者たちからも繰り返し聞かれた。改革にはテクノロジーと新たな視点が不可欠である。しかし、新しい技術やマーケティング手法に振り回されるのではなく、「ブランドの本質的な価値」を見極め、それを軸に据えることこそが成功を左右する要因となるようだ。
取材・文:山中健
Coutesy of NRF