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2024.05.16
「ロエベ」がロエベ財団 クラフトプライズ2024の大賞および特別賞を授与
アンドレス・アンサ作「I only know what I have seen」
「ロエベ(LOEWE)」が、ロエベ財団 クラフトプライズ2024の大賞をアンドレス・アンサの「I only know what I have seen」に授与すると発表。素材の物理的な限界を探究する有機的で生物的な形状を特色とした作品だ。
審査員は、マグダレン・オドゥンド、ミンスク・チョ、オリヴィエ・ガベ、アブラハム・トーマスを含むデザイン、建築、ジャーナリズム、批評、キュレーションなど各界の第一線で活躍する面々で、2024年2月に選考委員によって選出した16の国と地域を代表する30人のファイナリストの中から決定した。
作品の多くは、見つけた素材やリサイクルされた素材を利用していて、日常の昇華と変容に焦点をあてた。ファイナリストの全30作品は、5月15日から6月9日まで、パリのパレ・ド・トーキョーで展示している。なお、エキシビションはオンラインでも閲覧可能で、展覧会カタログに収録する予定だ。
また、特別賞は3人で、日本の浅井美樹さんによる「Still life」のほか、フランスのエマニュエル・ブースによる「Coffee Table ‘Comme un lego’」、韓国のヒチャン・キムによる「#16」が受賞した。
2016年より毎年発表しているクラフトプライズは、現代のクラフトマンシップの卓越性や芸術的先見性、革新性を讃えるもの。クリエイティブ ディレクターのジョナサン・アンダーソンが着想したこの賞は、現代文化における工芸の重要性を謳い、プロとして活動するアーティストの優れた才能、芸術的ビジョン、革新への意欲を未来に欠かせないものとして認識し、継続的に現代文化へ貢献することを目的としている。
今回は、124の国と地域からなる3,900点以上の応募があった。作品に用いられた素材は、陶磁器、木工、テキスタイル、レザー、ガラス、金属、宝石、漆など多岐にわたる。同賞は、1846年に誕生した職人たちによる皮革製品の工芸工房としての「ロエベ」のルーツを示唆するものでもあるのだ。
Courtesy of LOEWE