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2023.03.31
「ベース マーク」新橋の商業ビルで2023秋冬コレクションを発表 パイナップルレザーも使用
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2023年3月20日、「ベース マーク(BASE MARK)」が東京都港区の「ニュー新橋ビル」で2023秋冬コレクションのランウェイショーを開催した。
「Heads/Tails」をテーマに、“昔と今”、“日本と西洋”、“ファッション性とサステナビリティ”といった一見相反する要素を融合することで、表裏一体の様を表現した。
スタンダードでカジュアルな洋服をベースに、オートクチュールさながらの技術で圧倒的な存在感に仕上げたコレクション。会場は、あえてオートクチュールとはかけ離れた新橋の駅前ビルの廊下。「こういった懐かしい環境。感覚をみんなと一緒に感じられたら」と、デザイナーの金木志穂はあえてファッションとは正反対の会場を選んだ。
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新橋のサラリーマンを「ベース マーク」流に表現したというルックが印象的。極端に長いネクタイやカットされたジャケット、襟が誇張されたシャツなど、エッジの効いたクチュールテイストの“サラリーマンルック”が登場する。
スナップボタンでシルエットが変えられるアイテムも多数登場。デニムやシャツ、ジャケットに取り付けられ、ウエストを絞ったり、前後で形を変えたり、ジャケットの袖部分のボタンを開けてベストのように羽織ったりと、自由な発想で着こなすことが可能となっている。
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また、今シーズンは2000年初頭のエネルギーが溢れる若者文化を投影させた小物も登場した。スーパーロングのルーズソックスは、ギャル文化を象徴する「イージースミス(E.G.SMITH)」とのコラボレーション。オリジナルボーダー柄のルーズソックスはあえて伸ばしてスタイリング。さらには数本つなげてストールのようにも使っていた。
そして、新たな試みでショーピースとして取り入れたのは「ドール(Dole)」のパイナップルの葉を主な原料として作られた「Ananas Anams社」のパイナップルレザー。通常のレザーに比べて硬さがあるというその特性をいかし、特殊なパターンをひかなくても構築的なシルエットに仕立てられた。パイナップルレザーを用いた服の販売予定はないが、一部バッグなどの小物に使う予定だという。
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ストリートやカジュアルをモードに落とし込むことを得意としてきた「ベース マーク」が、オートクチュールという更に進化した表現手法を見せつけたコレクションであった。
取材・文:アパレルウェブ編集部