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2023.03.26

「ゴールドウイン」が構造タンパク質素材「ブリュード・プロテイン™️繊維」を使用した2023秋冬コレクション発表会を開催

 株式会社ゴールドウインが、バイオベンチャーの Spiber株式会社と2015年から共同開発に取り組んできた構造タンパク質素材「ブリュード・プロテイン™️(Brewed Protein™️)繊維」を使用した2023秋冬コレクションの発表会を2023年3月24日、東京国際フォーラムで開催した。

  • 登壇者 (写真左から)為末大氏、Spiber 関山和秀取締役兼代表執行役、ゴールドウイン 渡辺貴生代表取締役社長、中里唯馬デザイナー、宮田裕章氏

  • トークセッション

  • (写真左から)ゴールドウイン 渡辺貴生代表取締役社長、Spiber 関山和秀取締役兼代表執行役

 発表会ではゴールドウインの渡辺貴生代表取締役社長、Spiberの関山和秀取締役兼代表執行役によるプレゼンテーションのほか、さらに「ユイマナカザト(YUIMA NAKAZATO)」の中里唯馬デザイナー、慶應義塾大学医学部教授の宮田裕章氏、Deportare Partners代表で株式会社ゴールドウイン社外取締役の為末大氏が加わったトークセッションも行った。

 

 「ブリュード・プロテイン™️素材」は、植物由来のバイオマスを原材料に使用した微生物の発酵プロセスにより生産され、様々なアプリケーションへ活用できる。「ブリュード・プロテイン™️ポリマー」を紡糸した「ブリュード・プロテイン™️繊維」は、シルクのような光沢と繊細さを持つフィラメント糸、さらに上質でなめらかな肌触りのカシミヤや嵩高(かさだか)性に優れたウールのような紡績糸にも加工することが可能。

 

 同繊維の生産規模が拡大していくと、カシミヤ繊維と比較した場合には、温室効果ガスの排出量の大幅な縮小と土地や水の使用量の削減が、また、「ブリュード・プロテイン™️素材」自体は生分解性を有するため、最終製品の設計によっては石油由来製品によるマイクロプラスチック排出の課題解決への貢献が見込めるなど、従来の動物由来、植物由来、合成素材に代わるソリューションを提供することができる次世代の素材として期待が寄せられている。

 これまでの製品は「ブリュード・プロテイン™️繊維」の生産量が限られていたため、全て抽選販売という数量限定販売だったが、Spiberが2022年の春より生産を開始したタイの量産プラントでの「ブリュード・プロテイン™️ポリマー」の量産が拡大したため、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)」、「ゴールドウイン(Goldwin)」、「ナナミカ(nanamica)」、「ザ・ノース・フェイス パープルレーベル(THE NORTH FACE PURPLE LABEL)」、「ウールリッチ(WOOLRICH)」の5ブランドから一斉に「ブリュード・プロテイン™️繊維」を使用したコレクションを発表。

 

 日本初となる、さまざまな環境課題への新たなソリューションとして期待される次世代型の新素材「ブリュード・プロテイン™️繊維」を使用した製品を今秋よりグローバルで発売する。また国内では、丸の内ビルディング内に 2023年 9月、「ブリュード・プロテイン™️繊維」を使用した全製品を販売するポップアップストアをオープンする予定だ。

 

 株式会社ゴールドウインは 2030 年までの新規開発商品のうち、10%を「ブリュード・プロテイン™️」使用製品にシフトするという活動目標を設定。この共同開発を通して、自然と人間の関係性について改めて見つめなおし、機能と環境性を高度に両立した全く新しい素材のあり方、製品のあり方、経済のあり方を考え続けるという。

 

Courtesy of Goldwin

 

「株式会社ゴールドウイン×Spiber株式会社」公式サイト

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