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2018.11.08

プラットフォーム型ビジネス 政府が新たな規律検討、公正な競争環境の整備視野

 政府は、プラットフォーム型ビジネスの台頭に対応した競争環境を整備する。対象として、仮想モールやオークションサイト、フリマサイト、動画共有サービスやSNSを運営するIT企業を見据えている。今年7月、経済産業省と公正取引委員会、総務省が検討会を設置し、検討してきたもの。年内をめどに新たな規律の導入など方針を定め、措置を講じる。これにより、中小企業やベンチャーを含め、公正な競争環境の整備を進める。
 
 プラットフォーム型ビジネスによる寡占化が進む中、政府は今年6月に閣議決定した「未来投資戦略2018」の中で、ルール整備に触れた。今年7月、学識経験者からなる検討会「デジタル・プラットフォーマーを巡る取引環境整備に関する検討会」を設置。7回にわたり議論を行い、11月5日、中間論点整理案をまとめた。
 
 デジタル・プラットフォームは、利用者である中小の事業者や消費者にメリットをもたらす一方、プラットフォーマーによる寡占化・独占化が進む傾向がある。これまでは"場の提供者"との認識から積極的な責任を負わないと解釈されるケースが少なくなかった。ただ、これら巨大IT企業は、市場そのものや、契約の私的な設計者としての側面を持ち、国際的に法的規律を設ける動きもある。こうした動きを受け、仲介者であるプラットフォーマーの責任を明確化していく。
 
 中間論点整理案では、プラットフォーマーと利用者である事業者や消費者を巡る取引実態が不透明であり、不公正な取引慣行の温床となるおそれを指摘。公正性確保のため、議論の出発点とすべく独占禁止法第40条(強制調査権限)を使った大規模調査も検討すべきとしている。
 
 また、法学や経済学、情報処理、システム工学等の専門家をメンバーに一定の継続性のある専門組織を創設。プラットフォーマーによるルール設計や運営のあり方を継続的に調査するほか、規制当局に情報提供する組織として機能させることも念頭に置く。独占禁止法の運用を補完するものとして、プラットフォーマーに重要な取引条件の開示を義務づける規律の導入の検討も視野に入れる。
 
 データポータビリティやAPI開放などデータの移転や開放ルールも検討する。EUや米国ではすでに個人が一定のパーとなるデータについて電子的にアクセスできる仕組みが構築されている。こうした状況を受け、国際的なハーモナイゼーションの観点からも、こうしたルールの必要性やその内容を議論することを検討していく。また、海外事業者への実効的な法執行のあり方についても検討を進めていく。
 
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