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2022.09.12
「ヴァレンティノ」がデジタルサステナビリティーツールを導入 ウェブページによるデジタル汚染問題解決に向けて
「ヴァレンティノ(VALENTINO)」が、2022年9月にサーチマーケティングとAIに特化したイタリアの企業、カルマ メトリクス エナジー エフィシェント ウェブサイト(Karma Metrix Energy Efficient Website、以下、カルマ メトリクス社)と協業し、ラクジュアリーブランドとして初めてデジタルサステナビリティツールを導入すると発表した。「ヴァレンティノ」公式サイトに関連する二酸化炭素排出量(現在1ページビューあたり2.56グラム)を数値化するアルゴリズムにより、環境負荷軽減のための行動を促すことが主な狙いだ。
デジタルの世界でもサステナビリティが問われるようになった今日において、ウェブページによるデジタル汚染という長年の問題に取り組むことは必要不可欠とされる。ページ閲覧の際に使用されるデータセンターや端末装置は化石燃料を動力としているため、それらと関連する二酸化炭素の排出量が問題として指摘されている。グローバル・カーボン・プロジェクトでは「ウェブ」を国としてみなし、二酸化炭素の排出量が「世界で最も大きい国」の第4位の国としている。
今回のプロジェクトに際して、「ヴァレンティノ」が導入するカルマ メトリクス社のスイス製アルゴリズムは、ジャバスクリプトの数とタイプ、画像サイズ、カラー選択、htmlコードのシンプルさといったさまざまな要因を通じて、公式サイトにおける1100万のページビューを分析するというもの。ウェブページのエネルギー効率に関する要因を分析することで二酸化炭素排出量を数値化し、サステナビリティとエネルギー節約の効率化が期待できる。
カルマ メトリクス社のクリエイター、アレ・アゴスティーニは同プロジェクトに関して次のようにコメントした。「ブランド内で新しいデジタルの機会を作り出すことに全力を注ぐヴァレンティノは、グリーンへの移行の最前線に立っていると言えます。カルマ メトリクスとして、私たちは、二酸化炭素排出量の削減を目的としたポジティブな変化を促進することを誇りに思っています。」
なお、今後は定期的な測定を行うことで、デジタルサステナビリティ指標に特化したモニタリングの計画も可能になるとしている。
Courtesy of VALENTINO