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2024.04.18
「ディオール」米NYブルックリン美術館で2024フォールショーを開催
© Tess Ayano – At the Brooklyn Museum
「ディオール(DIOR)」が、2024年4月15日に米ニューヨーク・ブルックリン美術館でマリア・グラッツィアによる2024フォール コレクションを発表した。
今回のショーのインスピレーション源の一つがドイツ人の俳優、マレーネ・ディートリッヒ。創設者ムッシュ ディオールの親しい友人であり、メゾンの顧客でもあった彼女は、そのエレガントでボーイッシュなスタイルで人々を魅了し、ハリウッドに波紋を広げた。創設者クチュリエのアメリカの大都市への情熱を讃え、「ディオール」とニューヨークの絆をより強くするものとしてこの都市の象徴的な建物であるブルックリン美術館での開催を決定したという。同美術館では過去に「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展を開催している。
© Paul Vu © Artist _ Claire Fontaine – At the Brooklyn Museum
ショー会場ではネオンの手のモチーフが目立った。これはイタリアの第二波フェミニズムで起こった運動のジェスチャーであり、マレーネに加えてインスピレーション源となったアメリカ人アーティストのスザンヌ・サントロが参加した「Rivolta Femminile」に由来する。
コレクションには星条旗をはじめとするアメリカ由来のモチーフを使用した。その一つが19世紀末にフランスからアメリカに贈られた自由の女神像だ。ムッシュディオールは自身の自叙伝の中で、パリからニューヨークへの旅について記した章を設け、スタイルの中心地である2つの都市間の対話を始めた。マリアによって取り上げられた自由の女神とエッフェル塔という2つの重要なプリントを数々のアイテムに大きくあしらった。
© Paul Vu – At the Brooklyn Museum
2つの文化の橋渡しとなったのはマレーネも同じだ。マレーネは銀幕上でも私生活でも「ディオール」を纏ったことで知られている。マリアは彼女からインスピレーションを得て、「ディオール」のシルエットに彼女の幻想的な存在感やボーイッシュな魅力を吹き込んだコレクションを製作。ツイードにはイギリスのメンズウェアに用いられる生地をそのまま使用した。
1940年代のスタイルを想起させる繊細で時に軽量なドレスは、スタイリングの核となるランジェリーを覘かせる。ハンマー加工のサテンやクラッシュ加工のベルベット、クレープなどの生地を現代的なスピリットで再解釈。裏地付きの大きなコートの下から覗く、レースを散りばめたいくつかのスリップドレスは、「カナージュ」モチーフをあしらったナイロン地のキルティングで仕立てている。
来場セレブリティ
© BFA
会場には俳優のアニャ=テイラー・ジョイ、シャーリーズ・セロン、ロザムンド・パイク、レイチェル・ゼグラー、ミシェル・ウイリアムズ、カーリー・クロス、エル・ファニング、ナオミ・ワッツといった華やかなセレブリティに加え、パリ五輪での引退を表明している競技サーフィン金メダリストのカリッサ・ムーア、NewJeansのヘリンが来場した。
Courtesy of DIOR